マル鉄・鉄道写真館

鉄道・バス・航空機・はたらくクルマなど、乗り物全般の歴史をご紹介しています。

国鉄 直流型電気機関車:EF58106(宇都宮運転所)

2017-05-03 12:09:00 | 国鉄・JR電気機関車(直流)
国鉄 直流型電気機関車:EF58106(宇都宮運転所)


EF58シリーズ、今回は宇都宮運転所の106号機です。


自分で現像したネガで、明らかに写りが悪いのでプリントしていなかった写真。
EF58を中心にスキャニングした中で、106号機と言う見慣れない番号に着目しました。



昭和56年11月頃 EF58106

このどアップに輪を掛けたようなピンボケ。そうとう慌てて撮ったんでしょうね。
なんの変哲も無い上越形のカマだし、ピントも合っていないようなのでそのまま放置されていました。

しかし、良く見ると区名札に「宇」という宇都宮運転所の札?
上越仕様として活躍し、上越以外の地域へ転出したゴハチは数居ましたが、ツララ切りやホイッスルカバーが残存するケースはあっても、宇都宮運転所所属で上越形のスノープラウをそのまま付けている例は見たことがありません。

不思議に思って調べてきましたら、やはり研究されている方がいるんですね。
昭和54年くらいから長岡第二機関区のEF58がEF641000番代の導入によりあっという間に全廃になってしまいました。
この時、殆どのEF58はそのまま廃車になってしまったわけですが、1両だけ幸運にも宇都宮運転所に転属したカマがいました。それがこの106号機らしいのです。
初めてこのスキャン画像を見たとき、ナンバーが余りにも不気味に白く写っていたので不思議に思っていたのですが、晩年の長岡のEF58はナンバーに白ペンキを塗っていたらしいですね。後年の長岡のカマをあまり見ていなかったので知りませんでした。

通常、転属の場合は行った先の都合の良いように装備をいじられてしまうのですが、宇都宮運転所での活躍もそう長くは無いことが分かっていたでしょうから、増備を全くいじらずに、スノープラウを含むそのままの姿で廃車になるまで活躍したということのようです。
殆ど見る機会も無く、そんなことがあったとも思わずに撮っていたこの1枚。ピンボケにこの無理矢理な構図が悔やまれます。


106号機

昭和32年9月18日新製 東芝製 東京機関区
昭和58年12月6日廃車 宇都宮運転所