森林組合から届いた時は、どうなることかと思った。県河川課からもらってきた支障木はどっさりあるのに、さらにこの量!しかも一本一本の太さがとんでもない。これをチェーンソーで刻んで、斧で割っていく。いつになったら終わることやら!
継続は力なり、こつこつ続けていればいつかは終わる、なんて悠長なことは言ってられない。もう冬一番は吹いたみたいだし、雪が降る前になんとしても片づけてしまわねば。幸い、イネの脱穀も終わり、台本書きも終了し、ようやく没入する時間ができたので、一気に残った薪材に取っ組んだ。
重い、ともかく重い!片側は地面に付けたまま、反対側を持ち上げる。これだって、渾身の力を振り絞り気合いを入れての重労働だ。膝の高さまで持ち上げるのが精一杯!ああ、もう非力!甲斐性なし!だらしねえぞっ!己を罵りつつ力を込める。このぶっとい木の下に、半分に切ったやや細めの木を直角にはめ込まなくちゃならない。こうすれば、太い木の一端が持ち上がり、チェーンソーを使うことができる。でも、どうやって下に入れるっていうの?両手ふさがってて。辛うじて腰の高さまで上げたまま、片足で細木をけり込む。あっ、バランス崩れる!慌て手を離して飛び退る。危ねえ危ねえ!足が木の下敷きになるところだった。もう一度、なけなしの力を振り絞って、・・・・
どうにか刻み終わったのが一昨日、昨日はそれを片っ端から割って行った。太いものは直径25cm以上!真っ向勝負で、木口の真ん中に斧を振り下ろしたたってダメ、こういう難敵は端をこそぎ落とすように割り、ダメージを与えつつ、少しずつ細かく刻んで行くのがコツだ。たまに一刀両断できる木が出てきたりすると、嬉しくて、そのまま割らずに取って置きたくなるほどだ。
まるまる半日、休みはたった一度数分間、気分転換に畑をぐるりと周遊したのみ、ひたすら斧を振り下ろし、割った薪を積み上げ、また丸木を運び、・・・この忍耐力、フルマラソンに通じるなぁ、なんて思いつつ、ただただ、割っては積み割っては積みの作業を続けた。
どんなに途方もない仕事でも、逃げなければいつかは終わる。ついにすべて切り終え、割り切り、積み終えた。これでこの一冬の暖が保証されたわけだ。ぎりぎり間に合った去年より、量は少し多い。これなら贅沢に燃やしても春先まで持つだろう。もう数十年も続けている変わらぬ作業だが、やり終えた時の達成感はいつだってひとしおだ。これから来春4月半ばまでの5ヶ月間、長い長い冬を心豊かに過ごさせてくれる、それがこの積み上げられた薪の山なのだ。
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