こんなに漬物漬けになるなんて、思ってもみなかったな。秋口までは糠漬けだろ、ラッキョウの甘酢も漬けた。そうそう、ミョウガなんかも試してみて、今もある。今は、白菜キムチに山形青菜漬け、食卓には常に2種類以上の漬物が並ぶ。昨年までレギュラーだった赤かぶなんて可哀そうに、収穫したまま小屋のコンテナの中でお休み中だぜ、これ以上、漬物あっても、食べる方が追い付かない。だから、漬ける気にならない。
往年の漬物スター・キムチは胃腸と相性が悪いことがわかって控えの位置に後退している。今のメインはもちろん、青菜漬け、あっさり漬けはそろそろ底をついてきたが、長期漬けの方が出番を待って虎視眈々、当分は青菜の食卓センターは揺るぎそうもない。
青菜漬けで美味いところって言ったら、そりゃ茎の部分だろ、異論はないよな?あのしゃっきりとした歯ごたえ、適度な辛みとこなれた味わい、並んで出りゃ、どうしたって、こっちに手が出る。だいたい、あの幅広の茎を味わいたくて、育種選別されたのが山形青菜だもの、育てる方だって、しっかり大株目指したからね。
ついつい箸が進んで、残るのはいつも葉っぱの部分。うーん、不味いってわけじゃないんだが、大株に育てた青菜の葉っぱはどうしたってしなっこい、噛み切るのにほねだし、歯の合間に残ったりして、これまた厄介。たっぷり過ぎるほどつけ汁も吸っているから、味も濃い目で、やばっ!塩分過剰って気になっちまう。葉っぱの部分を食べきってから、新しい株を取り出しゃいいのに、人間弱いもんだぜ、残る葉っぱをシカトして、お気に入りの茎にばっか手を出す。
葉っぱの部分がうざい、ってんで、最初から切り落として漬けるって人もいるし、処分に困って渋々捨てたり、葉にしてみりゃ、なんと理不尽な!って怒り心頭だろう。そりゃそうだ、葉の葉緑素があって、立派な茎も育ったわけなんだから。その恩も顧みず!ってこった。それに、栄養的に見たら、茎より葉っぱ、こりゃ間違いなし。のけ者にしたり、捨てたりなんて論外だ。
なんか、上手な食べ方ないもんか?そうだ、松前漬けなんてどうだろう?
ほら、細切りの昆布とスルメを甘しっょぱく漬けた、あのトロトロのやつ。あそこに、この残り物の青菜の葉を刻んで混ぜてどうだろう?うん、いいかもしれん。
2株分の食べ残し葉っぱに市販の乾燥松前漬けの元、人参なんかも刻んでいれてやろう、ほら彩りもよくなるし。一晩水に漬けて戻した松前漬けの材料に青菜、人参を加え、味醂と酒と醤油を適当にたらして、ぐりぐりかき混ぜれば、ほぉーら、青菜入り松前漬けの出来上がり。
お味の方も、青菜のしょっぱさが昆布とスルメに吸い取られて、ちょうどいい味わい。もしかして、松前漬けってこんな風に漬け菜も刻み込んだものだったんじゃないか?って思っちまうほどの相性の良さだ。蓋つきの容器に入れておけば、保存性もかなりのものだ。試したこたぁないが、1か月はゆうに持つな、きっと。
暖かご飯にとろりとかけて、ご飯のお供にゃ最高、酒のつまみにももってこい、今じゃ、青菜漬けを押しのけて、常備菜エースの地位をがっちりつかんでしまった。
これで、山形青菜漬けも茎から葉まで、無駄なん美味しく、いただくことができるぜ。よかった、よかった!と、なると、赤かぶ君、君の出番はまたまた遠のいてしまったぞ。
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