夏終わり？早すぎるよぉ、ってスイカの嘆き！

　台風が引き連れて来た秋雨前線、手強いぜ。西の方じゃあちこちで豪雨災害、氾濫、土砂崩れ、もう毎年恒例？になっちまった。地球規模の気候変動、疑いようがないな。

　北のこっちの方は、幸い水不足が解消されて、いい雨だねぇ、てのが挨拶代わりになっている。が、この涼しさは尋常じゃない。吹き込む風は冷たいくらいで、窓は締め切り、夜も夏掛けから冬布団にバトンタッチ、おいおい、まだ盆明けたばかりだぜ。早すぎるって、秋になるのは。

　この予想外の涼しさ到来に、慌ててるのが、スイカだ。こんなに見事に育ったてえのに！

　我が家のスイカはじっくり育つだろ、熟すのもゆっくりだから、まだ３っつしか食べてない。知り合いに３,４個配ったものの、畑にゃ出番待ちが１０個近く残ってる。普段なら、厳しい残暑に汗流しつつ、冷え冷えのスイカにかぶりつくものなのに、この天気じゃねぇ。ついついメロンの方に肩入れしちまうのさ。

　甘みも乗って、瑞々しさも申し分なく、食べりゃ大いに満足なんだが、あのジュースのような水分量だ、汗なんかさっぱりのこの肌寒さじゃ過剰な水分、体の方が拒否反応をしめしてしまう。スイカはやっぱり夏のもの、それも酷暑が何より似合う果物なんだぜ。

　収穫したスイカ、すでに数日置き去りにされたまま。その傍らをプリンスメロンがこれ見よ顔で過ぎて行く。同じく夏が盛りのトマトは煮詰めてジュースやらケチャップになる。なのに、スイカは・・・

　心配するな！まだまだ暑さはぶり返すさ、君たちの出番は巡ってくる。いや、たとえこのまま秋を迎えたとしても、せっかくの真夏の太陽、無駄にはしやしないぜ。