泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

東南アジアの匂い

2011-05-20 16:20:15 | 丹下一の泡盛日記
自分の嗅覚は普段はお休みしてしまっているので、匂いというものが全くわからない。
なので何度鍋を焦がしてしまったことか。
30歳くらいまでは問題なかったし,今でも体調によっては香りを楽しむことができる。

そして時折、記憶の中の匂いがリアルに蘇ることがある。
それは大抵は自然の匂い。
湿った土や潮風、たき火の煙などだ。
それがふっと匂うように感じるのだ。
どこでだろう。
鼻腔ではない。脳の中なのだろうか。

この頃、同じ匂いが立て続けに蘇っている。
それは東南アジアの街の匂い。
多分、いくつかの街の匂いが記憶の中で混じりあい溶けあって自分の中で醸造されているのだろう。
生臭いむっとする風に混じる旨そうな予感でいっぱいの匂い。
バンコクのスラムやシンガポールのモスリムタウン、クアラルンプールのチャイナタウン、マラッカのゴミ捨て場などの匂いが入り交じっている。
そして初めて香港に行ったときも「あ、この匂い!」と気がついてぞくぞくわくわくしたのを覚えている。
それはかのペニンシュラホテルのロビーでのこと。

その匂いが立て続けにしているのはどういうことか?
自分は誘われている気持ちになっている。
旅に出たい気持ちは全然なかったんだけどなあ。
もちろん旅は大好きなのでいつでも出かけられる。
具体的には全然その気にはならないんだけど、変な感じだ。
DNAの中の誰かが誘っているのだろうか?


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