泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

世界に溢れる銃

2015-02-16 11:44:44 | 丹下一の泡盛日記
昨日、野田貴子さんがつきあってくれて稽古場でひたすら台詞を入れる。
「覚える」のではなく「入れる」。
なんどもやるうちにことばが身体に入ってくると当然、立ち方やベクトルが変わってくる。
で、「覚えた」台詞が出てこなくなる。
それを延々と繰り返すのだが野田さんは辛抱強くつきあってくれた。
なんて贅沢な時間。
おかげでまだまだだけど随分とはっきりした。
「ハムレット」にはその時々で自分が言いたい言葉が隠されている、というが本当にその通りだ。

その「ハムレット」の舞台でもあるデンマークでの銃乱射に心が痛む。
毎年生産され続ける銃や兵器は、もう世界中に溢れ飽和状態。
テロ組織や暴力団やギャングなどが普通に所持しているだけでなく、その辺の兄ちゃんでも持っている時代になった。
なのに作り続ける構造を変えることができない世界。
このウロボロス状態から脱却できないまま人類は滅んでいくのだろうか。
「ハムレット」は「神は人間に論理的思考力を授け、過去と未来を見据える能力を与えられた」と言う。
そして「神のごときこの能力をこのまま使わずに朽ちさせていいものか?」と問いかけるのだ。

今日から埼玉県へ。
木曜日までプレイバッカーズと一緒に缶詰に。
もちろんホテルで毎日一人稽古する♪
ただ、走り続けてきた稽古を休むといいことがある。
これまでの時間が身体の奥に沈み込んでいくのだ。
「Hamlets/ハムレッツ」は、いよいよ華僑の季節に入った。
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