
先週土曜日の朝、美しい志摩の海岸を散歩していた。
太陽と波とさわやかな空気の朝。
水に触り振り返ると何かが横たわっている。
硬直した足が見える。
イノシシが死んでいるのだった。
全身が濡れていて波で打ち上げられたようで。
ちょうど一番の引き潮の時間だし。
宿のおかみさんに話すと、そんなことは自分にも初めてだ、と。
イノシシは泳ぎが得意なので「溺れたんだろうか」「しかし、どこで?」。
結論は、崖から足を滑らせて海に落ちて波にさらわれたんだろう、ということになった。
外傷は見られなかったのだけど。
昨日、毎日新聞のニュースを見たら、
イノシシ海渡り農作物被害 三重
三重県鳥羽市の離島の坂手島と菅島でイノシシによる農作物被害が深刻化していることが分かった。海岸でイノシシが上陸する姿が漁師らに目撃されており、1キロ近く海を泳いで渡ったとみられる。伊勢湾口に浮かぶ同市の有人離島4島では、答志島でも2010年に繁殖が確認されており、4島のうち3島がイノシシに“占拠”された。市では1日の狩猟解禁を機に、猟友会への駆除の依頼などを検討している。
(毎日新聞メールニュースから転載)
とあった。
そうか!
この志摩からは半島を挿んでちょうど反対側の海岸。
溺れて潮に流されたんだ!
納得した。
それにしても夜行性のイノシシ200頭以上が500メートルから1キロを泳いで渡っているのを見てみたいものだ。
そして、もちろん最初の1頭は何故そんな行動に出たんだろう。
実に興味深い。