泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

新宿都庁前にて

2008-03-22 22:59:02 | 丹下一の泡盛日記
 今日も朝は早い。目覚ましたくさんかけて起きる、つもりが、鼻水垂れてきて目が覚めた。おかしいな。薬飲んで寝たんだけどなあ。実は諸事情あって娘2の部屋で寝た。
 あっと思いエアコンのフィルターをみると、ここまで厚くなるかってくらいの埃がたまっていた。なんで朝の6時からフィルター掃除せにゃならんのだろう。。。
 おかげですっかり花粉にも敏感に。犬散歩している間も鼻水止まらない。

 今日はCF撮影の仕事で新宿、都庁のあたりへ。懐かしいところだ。
 昔、19歳の頃、「昔は」というと若いくせにちゃんちゃらおかしいと笑う先輩の女優さんがいたが、今小学校5年生の子どもたちが「昔、保育園の頃。。。」とストーリーを語る。彼女はそういう時間の流れを理解したくなかったんだなあ、などととぼんやり思いつつ。

 昔、この都庁+議事堂が建っているところに唐十郎の紅テントが立っていて、あたりは土の原っぱで。自分が今いる高架道路をリヤカーがぐんぐん走ってきて、その上にいる女の人が必死に手を振っていたのを列に並んで見上げていた。
 それは初めてみた状況劇場で強烈な印象だけが残った。「面白いッ!」という出会いではなかった。自分はたいていスローモーなのだ。後からじわじわと全身が犯されていくように何かがしみてきて、次にみた舞台(タイトルが思い出せないが両国だったように思う)ですっかりはまってしまった。
 当時は今以上に舞台の仕事につかまっていたが、よくあれだけ行けたと思うほど舞台をみていた。状況劇場は仕事が重ならないかぎり必ずみていた。

 西口の広大な更地、なんてどこにあったの? というような高層ビル群。そしてあのアングラの時代に心底面白いと思ったことは心に焼きついている。何故それが焼きついたのかという分析とともに、心をわしづかみにしてくれたあの時空間をいとおしく思う。

 
コメント
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