たけちゃん活動・生活日誌

県議としての活動に追われてきましたが、引退後の生活の様子や、感じていることを発信しています・・・。

会派の県外視察【富山県】

2016年11月30日 | 長野県議会

 会派の北陸方面視察3日目の11月9日は、富山県県議会で、水と緑の森づくり税の課税期間の延長や富山県立美術館の立替の経緯と新美術館構想、薬草栽培と製薬についてお話しを伺った後、午後からは富山県立近代美術館の視察を行いました。
 この内、「水と緑の森づくり税」の課税期間の延長については、富山県は平成19年4月より税を導入し、今年度で2期目が終了するが、今年の6月議会で29年度から第3期目となる更新を決めている。県民意識調査の結果でも、県民、企業経営者とも前回を上回る9割を超える賛成があった。
 これまで、里山整備や竹林整備、野生動物との棲み分け、混交林の整備や風雪被害林の復旧整備、県民参加の森づくり等の事業を行って来たが、今後は新たに、混交林での危険木の流出防止対策、保全林での実のなる木の育成、生産林での優良無花粉スギ「立山森の輝き」の植栽、海岸林で激増している松食い虫被害対策に力を入れて取り組んで行くことにしているとのことでした。
 富山県立美術館の立替の経緯と新美術館構想では、県議会で説明を受けた後、近代美術館をご案内いただきました。
 富山県近代美術館は、昭和56年に開館し、20世紀初頭から現代に至る(近代)美術の流れを、世界・日本・富山の3つの視点から展望する意欲的な活動に取り組んできましたが、現在の建物は耐震性が不足し、消化設備がスブリンクラーであることなどにより、平成23年の「展覧会における美術品損害の補償に関する法律」の制定により、国内外の他の美術館との連携が困難となり孤立するという問題が生じ、検討委員会の報告を踏まえ平成25年10月に基本計画を策定し、現在地から移転整備し、名称を「富山県立美術館」に変更することになった。
 新しい美術館では、展示活動の充実のほか、アトリエやギャラリーを新たに設け、「見る」「創る」「学ぶ」といった双方向の美術体験ができるとともに、教育機関や地域団体、イベントや観光、産業との連携を進め、子ども達や親子、高齢者、観光客を含め幅広い多くの方々が気軽に訪れ、楽しんでもらう美術館となるよう整備している。
 そのため、移転整備先となった「環水公園西地区」には、こども達に人気の遊び場があったため、新美術館の屋上に子ども達や親子が楽しめる公園を整備する。
 整備費は約80億円を見込んでいたが、知事が国に何度も要望し、3年前の2月の国の大型補正で「地域の元気臨時交付金」(26度までの活用)が創設され、富山県は100億円をかなり上回る額が確保されたことから、基金の創設など創意工夫し財源とした。
 新美術館の開館日は、来年8月26日を予定しており、開館記念展には、展示予定作品約150点の内、これまで作品貸与等で関わりのある海外4館や国内30館の美術館(アメリカ・メトロポリタン美術館、フィラデルフィア美術館、フランス・グルノーブル美術館・ドイツ・ブレーメン美術館、国内・国立西洋美術館、神奈川県立近代美術館、大原美術館等)とのことで、オープンを印象付けるためにかなり力が入っている姿勢を感じました。
 新富山県立美術館の整備の調査と視察で感じたことは、信濃美術館の整備費について、富山を例に国の「地方創生」等に関する補助金を得ることは出来ないかということ。
 また、現在の信濃美術館も「国内外の他の美術館との連携が困難となり孤立」している状況は同じであり、それ故に現在の美術館の存在感が県民に認知度が薄いことを考えれば、今から、改築した場合に出来る展示をもっとアピールすべきと思いました。

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