第24回参議院議員通常選挙の投票日にあたって(声明)
2016年7月10日 社会民主党
本日、憲法改悪の動きが強まり日本の平和国家としての歩みが問われるなか、戦後政治の大きな分水嶺となる第24回参議院議員通常選挙の投票日を迎えました。社民党は、「アベ政治の暴走を止める」というスローガンのもと、吉田ただとも党首はじめ各候補者を先頭に、アベ政治の対極にある社民党への支持を全国各地で訴え、18日間の選挙戦を走り抜いてきました。
民主主義・立憲主義・平和主義の原則をことごとく破った安倍・自公政権は、米国の下請けとなる「戦争法」や辺野古新基地建設の強行、フクシマを見捨てる原発再稼働・輸出への舵きり、農林水産業と地方を壊す秘密だらけのTPP推進、消費税増税と社会保障の削減によるいのちの切り捨て、労働者を使い捨てにする労働法制の改悪など、民意に背いた強権政治を進めてきました。何よりも、特定秘密保護法、集団的自衛権行使容認の閣議決定、「戦争法」強行によって「戦争できる国」へと向かう安倍政権の強引な姿は、世代を超えた多くの人々に「平和」の危機を知らしめ、その声を受けて、社民党が「要石」となり、民進・共産・生活との4野党共闘が実現しました。
世論調査では、「社会保障・消費税・憲法・原発」が多くの国民の関心事であり、これこそが「争点」であるはずですが、改憲を衣の下に隠した安倍首相は、「アベノミクスは道半ば」として、選挙戦の最大の争点をアベノミクスの是非にすり替え、野党の「野合」をまくしたてています。しかし、野党の共闘は、アベ政治の暴走を止めようとの市民の願いによるものであり、各分野にわたる共通政策をしっかり打ち出しており、「野合」批判は当たりません。また、実質賃金は5年連続マイナスとなり、GDPもほとんど増えず、格差や貧困を拡大するばかりのアベノミクスの破綻は明らかです。さらに、安倍政権がGPIFの年金積立金の株式運用比率を24%から50%に引き上げさせた結果、今年6月までで10兆円もの損失を出した可能性があります。にもかかわらず、「損失が出れば年金額を下げるしかない」ことを明言している安倍首相は、公表を参院選後に遅らせました。4野党で要請したメディアでの「党首討論会」に一切応じようとしないように、国民に重要な情報を開示せず、都合の悪いことには蓋をし、選挙が終わったら強行するのが安倍政権の常套手段であり、「争点隠し」に騙されてはいけません。
今年、結党20年を迎えた社民党は、一貫して「平和憲法」にこだわり、憲法の理念が活かされた政治の実現をめざしてきました。選挙後には、TPP協定案、残業代ゼロ法案、PKO駆けつけ警護任務付与、そして明文改憲の強行は必至です。安倍首相は、国民の諸権利を守ってきた日本国憲法を否定し、基本的人権を剥奪し、国民を国家のいいなりにさせる自民党改憲草案に沿った憲法改悪を狙っています。日本が引き続き「平和憲法」のもとで生きていくのか、「戦争できる国」へと変えるのかどうかが皆さんの1票に委ねられています。憲法改悪が議論されるであろう選挙後の国会で、憲法改悪・平和破壊を決して許さず、一人ひとりのいのちや暮らしが大切にされる社会の実現に全力で取り組むため、社民党は石にかじりついてでも、社会党以来71年の歴史と社会民主主義の旗をなんとしてもつないでいきます。アベ政治の暴走を止める力を、社民党にお与えください。
今回は、女性参政権70年であるとともに、18歳選挙権が実現した初めての国政選挙となります。「女性活躍」とは名ばかりで、男女間の賃金格差や女性の貧困は拡大しています。選択的夫婦別姓など、女性の権利拡大に安倍政権は否定的です。また、6人に1人の子どもが貧困の下で暮らし、奨学金はローン化し、ブラックバイトに追われ、卒業しても非正規雇用、結婚も出産も育児も安心してできません。女性や若い皆さんの将来を見据えた思いを、社民党にお寄せください。
無年金・低年金で苦しむ高齢者、奨学金の返済に悩む若者、貧困にあえぐ子ども、低賃金で使い捨てにされる労働者、保育園に入れなくて仕事を続けられない女性、風化されていく被災地の皆さんなど、困っている人たちに寄り添う政治を貫く社民党に、皆さんの思いを託してください。
すでに期日前投票を終えられた方も、さらに支持の輪を広げてください。本日投票箱が閉じられるまで、有権者・国民の皆さんが、社民党と4野党統一候補への支持を寄せていただきますよう、心からお願いいたします。「明日の天気は変えられないが、明日の政治は変えられる」。今なら間に合います。ポイント・オブ・ノーリターン(戻れない地点)としないためにも、重ねて皆さんのご支持ご支援をお願いいたします。
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