Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

思い出はモノクローム

2023年06月19日 | 日々、徒然に
岩手県は奥州市に来ております。
取材です。逃げるといったら
方角は北と相場は決まっているのですが、
逃避行じゃないですからね。ねったら、ねっ。

初めて来た街ではあるけれど、
大谷翔平と小沢一郎の故郷という
豪腕な人を生んだところなんだと感心しきり。

でも、奥州市のある水沢江刺駅に着いて
耳慣れたメロディが構内で流れたと思ったら、
そうか。ここは大瀧詠一の生誕地でもあるのか、
と感激するのでした。すごいところに来たんだな。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ほんの小さな幸せだとしても

2023年06月18日 | 読んでいろいろ思うところが
柴崎友香「待ち遠しい」(毎日文庫)を読む。
年齢も出自も異なる3人の女性が
織り成す微妙な繋がり。その微妙さを
徹底的に味わう397ページだったという。


主人公の春子は39歳。
デザイン会社に勤め一人暮らしをしている女性だ。
彼女がいつのまにか、アパートの大家で、
同じ敷地内の母屋に住むゆかり(63歳)や、
そのゆかりの甥っ子の妻である
沙希(25歳)と交流し、親しくなっていく。
家族でもなければ、友人でもない。おまけに世代も異なる3人が
ひとつ屋根の下でお茶を飲んだり、ご飯を食べたり、
ついには温泉旅行に行ったりするのだけど、
親密になるかと思えば、意思の疎通がはかれず
不協和音が響いたりして、なんとも微妙な関係。

読者は彼女たちの言動を読み取りながら、
想像を膨らますことになる。
こういうのが小説を読む醍醐味なのかな、と。

とはいえ、読み進めていくうちに
浮かび上がってくるのは、
世代を超えた、女性としての生きづらさだ。
春子は未婚であることを、母親や会社の上司から
嫌味のようなことを言われ続け、
ゆかりは実の娘から絶縁されていることから
母親としての資質に自責の念がある。
結婚は女の幸せだといわんばかりの沙希は、
春子が結婚していないことを責める。
親に育ててもらったのに、
なぜ子供を産もうとしないのかと。

春子と会社の上司との会話が印象的だ。

「男はつらいのよ。いろいろ背負てるからなあ。その点、女の人は仕事でも主婦でも選べて、自由で羨ましいわ。ここら辺の店でも楽しそうにしている女の人でいっぱいやんか」
「……それは、なんとかがんばって楽しみを見つけてる、ってだけのことやと思うんですけど」
「そうそう、女の人はええね。生きるのがうまいから」

殺(と)ったらんかい!
そう思う読者は多いことだろう。
淡々とした描写のなか、感情が沸点に達する瞬間がある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

With A Little Luck

2023年06月17日 | ささやかな幸せ
連載記事を担当している作家さんから
宅急便が届く。何かの返却かなと思いつつ
封を開けたら「いつもお世話になります」との
礼状とともに最新の著書が入っていて、大感激。

あのお。別にお礼されるほど
大した仕事はしてませんし、
もともとファンなので、
いずれ著書は買うつもりだったんです。
なんとも申しわけありません。
と、感激のあとは恐縮しきりだったという。

お礼状のお礼状を書かないと。
ともあれ先生、今月の原稿よろしくお願いします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

遊星からのホーダイ

2023年06月16日 | 宇宙人の悲哀
「レコード・コレクターズ」が坂本教授の追悼号。
じっくり読もうと思いつつ、表4の広告が目に入る。


そうだ。ディランの新譜が出てるんだった。
「シャドウ・キングダム」なるタイトルで、
かつての名曲「トゥームストーン・ブルース」や
「いつまでも若く」「マスターピース」などを、
オリジナルとまったく異なるアレンジで演っているらしい。
って、ファンには「ああ、いつものアレね」というリリース。
広告のキャッチコピーが「歌いたいように歌う」で、
やりたい放題な御大が実に羨ましい。そのうち買って聞きますからね。

それはともかく、なぜいるんですか。
焼きそばもハムカツも牛乳煎餅もありませんよ。
もしかして宇宙人(by岡本太郎)って
ディランファンなんですか。へえ。
小金持ちで心の汚れた宇宙人(by岡本太郎)だとばかり
思っていたんですけど、時代は変わりますね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あなあきい一代

2023年06月15日 | 日々、徒然に
「いちばん好きな映画は?」と
聞かれることがあったりすると、
「セーラー服と機関銃」とか「時をかける少女」
と答えたりしているけれど。
あるいは「紳士は金髪がお好き」とか
「イースターパレード」と答えたりしているけれど。
もしかするといちばん好きな映画は
「脱獄広島殺人囚」かもしれない。そう。
そうなんですよ。中島貞夫監督。聞いてますか。


強盗殺人罪で20年の懲役を食らった
実在の人物をモデルにした男の一代記。
あの手この手で脱獄をくり返す松方弘樹。
あくまで自分の欲望のため、自由のためにもがき、暴れる。
その姿は滑稽でありながら、限りなく神々しい。
世間のしがらみにがんじがらめになった小市民(自分)は、
映画館の暗闇に逃げ込み、
常に前を向き、思うままに生きる松方弘樹の姿に、
快哉の声をあげるのです。

同じ中島&松方コンビの「暴動島根刑務所」
そして「強盗放火殺人囚」(監督は山下耕作)と
本作を合わせた松方の脱獄3部作は、
なんとも物騒なタイトルと共に
映画史に永遠に残ることでしょう。

中島監督にはほかにも「893愚連隊」「狂った野獣」
「鉄砲玉の美学」「実録外伝 大阪電撃作戦」など
名作がたくさんあるのは言わずもがな。
お世話になりました。合掌。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セイウチ復活の日

2023年06月13日 | 日々、徒然に
ジョンが遺したデモテープをもとに、
ポールがAIを活用して、
ビートルズの新曲を完成したとのニュースが。
そのデモはジョンが亡くなる直前に録音されたもので、
「For Paul」とラベルが貼られた
カセットテープに入っていたという。

ここで2つほど疑問が出てくる。

1 はたして完成した曲はビートルズの新曲なのか。

90年半ばのアンソロジープロジェクトで新録された
「フリー・アズ・ア・バード」「リアル・ラブ」は
ジョンの原曲に、ポールとジョージ、リンゴが加わったもので、
ぎりぎりビートルズの新曲だと言えたわけだが、
今回はリンゴが参加してないようだし、ジョージの音源が
使われているわけでもなさそうなので、
レノン=マッカートニー名義のほうが良いと思うのだけど。

2 そもそもそんな曲をつくっていいのか。

狭量なビートルズファンが言いそうなことだけど、
自分にも少し、そんな考えがわき上がるところがある。
でも、美空ひばりみたいにAIで甦らせて
新曲を歌わせるのではないし、
もともとジョンの原曲があるわけだから、
ヨーコの承認のもと、手を加えるのは問題ないだろう。
ましてや、それがポールの手によるものなら、
誰が文句をつけるものではないと思う。

ともあれ、早く聞きたいのは確か。
ポールのニューアルバムに入るのかな。
いや、ビートルズの新曲なんだから、シングルCDとか。
配信だけというのは勘弁して頂戴ナ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぷにぷにの悲劇

2023年06月13日 | 日々、徒然に
えっ栄養士さん。
なんちゅうコトを言うんですか。
あのですね。好きなんですよ。菓子パン。
ほら、コンビニで次から次へと新商品が出るでしょう。
アレがまた楽しみで、原稿書くときの
エネルギー源にしてるんですよ。脳味噌も活性化するし。

ええっ栄養士さん。
そりゃあわかってますよ。
糖分や脂質がアホみたいに入っているぐらい知ってますよ。
とくにあんドーナツとか、油で揚げているうえに、
砂糖が●●●●みたいにまぶしてありますからね。
って、禁止用語を言ってすみません。

えええっ栄養士さん。
自分の腹を見てみろと。そうおっしゃるんですか。
ええ。メタボ予備軍ですとも。
この腹、触るとぷにぷにしてますとも。
なまっちろいのは昔からですよ。それがどうかしましたか。

ええええっ栄養士さん。
このままアホみたいに菓子パンを食すと、
糖尿病に高血圧に脳梗塞に動脈瘤、
虫歯と歯周病になっちまうってホントですか。
わかりました。金輪際やめます。菓子パン。
で、相談ですけどね。代わりに麦のアレを増やしてもいいですか。
ねえ、いいですよね。へっへっへ。

えええええっ栄養士さん。
なぜぶつんですか。しかもグーじゃないですか。
痛い痛い。暴力反対。平和がいちばん。
DVはやめてくださいな。
ぷにぷにの腹に強烈なストレートパンチって。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

土壇場で断末魔

2023年06月12日 | 日々、徒然に
2人のイラストレーターさんに
それぞれ別の仕事をお願いしていたら、
ほぼ同時にイラストがメールで届く。
いい感じに描かれていて安堵する。

いいものが上がってくると、ホントに気持ちがいい。
ずっとそんなだったらいいな。そうあってほしいな。
うふふ。あはは。

とメルヘンな脳味噌だったのも束の間。
アレとコレとソレの仕事がすぐ目の前に迫ってきて、
「早くやらんかい、あん?」と怒り心頭のご様子。

ひい。せっかく帰宅(逃避)しようと思ったのに。
もうイケズなんだから。
帰宅(逃避)させてくださいよ。んもお。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

幼い針でちくちくと

2023年06月11日 | 日々、徒然に
例によって、中古レコ屋の沼にはまる。
なぜかエサ箱に尾崎亜美のLPがたくさん。
思い出した。そういえばむかし、
ユーミンや中島みゆき、
大貫妙子、矢野顕子より、
尾崎亜美をよく聞いていたなあ、と。
「ストップモーション」「プリズミイ」は名盤だった。
でもちょっと評価が上の人たちとくらべて
低いんじゃないですかね。名曲がたくさんあるのに。
動画あるかな、と思ったら、あった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

髪を切り紅を差せば

2023年06月09日 | ささやかな幸せ
かねてから行こう行こうと思っていた銭湯に
念願かなって、行ったと思いねえ。
おお。外観から想像したとおり、
広々としていて、電気風呂、ジェット風呂など
昭和スタイルな湯船がなかなか。
うん。けっこうラッキーな金曜日ではないか。
銭湯で汗を流してさっぱりすれば、
悲しみも流れ星になるでしょう。
ということで、細野さんの名曲を鼻歌で。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする