Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

こっちが鎌倉、あっちが大船

2011年01月11日 | 無意味な考察
小津安二郎監督について、もう少し書くと、
カメラアングルから小道具のひとつひとつにいたるまで、
ものすごくこだわった人だったという。
この話は、昨日、『彼岸花』の上映前に、
主演女優の有馬稲子さんのトークショーがあり、
そこで聞いた話。

さんざんこだわって見つけてきた小道具、
たとえば茶碗とか湯飲みを卓袱台のどの位置に置くかで、
それはそれは相当な時間がかかったようだ。

小津監督はカメラのファインダーを覗いて、
茶碗や湯飲みの位置を助監督に移動させるのだけど、
「その茶碗、もうちょっと鎌倉。そっちの湯飲みは大船」
という演出をしたらしい。舞台の上下(かみしも)の意味らしく、
鎌倉と大船のどちらが「上」で「下」なのかは、謎だったというが、
そのネーミングがなんともお洒落だな、と。

「鎌倉」と「大船」だけではなく、
「上野」と「浅草」とか、
「新宿」と「渋谷」とか、
「四ッ谷」と「お茶の水」とかで言い換えると面白いかも、
と思った真冬のtacoでした。


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