作家さんからの連載原稿が届いたので、
リード文と見出しをつけていく。
楽しいけど、難しい。つらいけど、面白い。
お前、見出しをちゃんとつけられてこそ編集者だろう。
いやいや、あっしはライターですから、へっへっへ。
と逃げの一手だとぶち殺されるので、ウンウン唸りながら
言葉というか、フレーズをひねり出す。
もう20年以上前になるだろうか。
とある編集部に出入りしていたとき、
名物編集と言われていたT氏(邪悪なT君ではない)が、
ソファにねそべって、ダラダラしていたので、
「なにやってるんですか?」と聞いたら、
「見出しを考えてるんだよ〜」と満面の笑みで返された。
「いや〜なかなかいいのが出なくてさあ」とそれはそれは嬉しそうで。
なんともいい時代だったなと回顧。今なら解雇か。