Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

あらゆるものは過ぎ去って

2023年08月12日 | 映画など
デビッド・リーランド監督
「コンサート・フォー・ジョージ」を見る。
2002年にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで
開催された、ジョージの一周忌に合わせた追悼コンサート。
パッケージ発売はされてはいたけれど、未見だったので、
今回の劇場公開はとても嬉しく、
おっきなスクリーンで見られる幸せを噛みしめる。


20年前の映像なので、
登場するミュージシャンたちがちょっと若い。
音楽監督を務めたクラプトンを始め、
ポールもリンゴも還暦前後だし、まだまだ元気な感じだ。
でも、トム・ペティやビリー・プレストンは
すでに鬼籍に入っていて、
20年という年月はそういうことなのか、と。
反面、見た目が変わらないのはジェフ・リンだけで、
この人は40年ぐらい同じビジュアルだなあと思ったり。

ジョージの穏やかな曲のおかげというか、
トリビュートで演奏する人たちの表情は
みな優しげで、ここぞとばかりに
目立とうと思えば目立つはずなのに、
ポールもリンゴも奥ゆかしいというか慎み深い。

このコンサートで最も目立ったのは、
往年の人気歌手ジョー・ブラウンで、
恥ずかしながらこの人をよく知らなかった。
バラカン氏がラジオで解説していたのだけど、
ビートルズがこの人のコンサートに
前座で出た経緯があるのと、
同じウクレレ好きということで
ジョージとずっと交友があったらしい。
彼がウクレレを演奏しながら歌う
「ヒア・カムズ・ザ・サン」がこの上なく美しい。

目立たないといえば
ジェフ・リンがこれまたコンサートを
地味に支えている感があり、
彼がラヴィシャン先生の娘、アヌーシュカのシタールで
「ジ・インナー・ライト」を歌うのが見せ場のひとつ。

自然体なおおらかさで
コンサートをぱっと明るくしてくれたのは
ビリー・プレストンで、「マイ・スイートロード」と
「イズント・イット・ア・ピティ」に涙腺がゆるむ。

ジョージは亡くなっているので、
もちろん不在なのだけど、
息子のダーニがあまりにも父とそっくりで驚く。
「あれ、ジョージいるじゃん」「ずいぶん若返ったな」と
本作を見ながら何度も錯覚してしまいました。


観客特典で本作の小冊子をもらう。
裏表紙が本秀康さんのジョージ絵で、これがまた素晴らしい。
見終わったあとこの絵を見ると
感動がさらに押し寄せてきた。
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