Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

何者と言われても

2021年12月07日 | 日々、徒然に
故キム・ギドク監督の特集上映。
新宿のケイズシネマとヒューマントラストシネマ有楽町で
来週から行われる予定が、中止になったらしい。

あなたは何者だったのか。

というキャッチコピーがあしらわれて、
さまざまな論争を呼んだこの監督の作品を
あらためて見直すという企画だったようだ。

伝え聞くところによると、
この監督は、キャストやスタッフの女性に対して、
パワハラとセクハラをくり返しており、
PTSDに悩まされている被害者は少なくないという。

作り手と作品は分けて考えるべきだという意見がある。
でも、この監督の場合、
作品自体に色濃くパワハラとセクハラそのものが
映し出されていて、当事者には堪えがたいものであり、
二次被害、三次被害の危険性があるのは明らかだ。
上映中止はやむを得ないと思う。

ケイズシネマはいち早く上映中止を決めたが、
ヒューマントラストは予定通り上映するつもりが、
非難の声が大きくなり、やむなく中止にしたようだ。
しかし、どういう理由で中止にしたのかは、
両館とも明確な説明はしていない。配給会社の
クレストインターナショナルも同様だ。

ここ数年、日本でも世界でも映画業界では、
権力のある者から弱い者へのハラスメントの横行が
次から次へと明らかになってきている。
映画の名のもとに、何をしてもいい、
という人たちの存在というか、
好きだった俳優とか監督、映画館とか映画雑誌とかが、
そんなコトをしていたと聞くのはなんとも辛い。


コメント
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