Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

ブースからの魔法

2021年12月21日 | 日々、徒然に
ドラマと言えば
今年の4月から6月にかけて
テレ東の深夜枠でオンエアされていた
「生きるとか死ぬとか父親とか」が面白く、
録画していたのを見終わり感慨に耽っている。


自由奔放でいい加減な父親との愛憎のあれこれを
さらりと描いたドラマで、一見、仲が良さそうなふたりが、
心のなかではさまざまな葛藤を抱えているという。
物わかりが良さげな娘と、相変わらずだらしない父親を
吉田羊と國村隼がそれぞれ巧みに演じていたと思う。
どんな家族でもそれなりのダークサイドがあり
そこをどうクリアするか、あるいはスルーするか。

エッセイストの娘は
ラジオでお悩み相談を受け持っていて、
その悩みに答えることで、彼女自身の
人生の悩みや苦しみが洗い出されてくる構成も、いい。

ラジオ局のブースでマイクを前にして
落ち着いて話しかけるDJやパーソナリティの姿は
ドラマでも映画でも、
とても絵になると思うのは自分だけだろうか。
そういえば阿佐ヶ谷姉妹のドラマでも
彼女たちがDJになる場面があり、
なかなかいい場面だったと思うわけで。

本番組の原作はジェーン・スー。
彼女の本の読者でも、ラジオ番組の熱心なリスナーでもないが、
たまに聞くと、鋭い言葉を放つときがあって驚くことがある。
先日もTBSラジオ「アシタノカレッジ」で、
パーソナリティの武田砂鉄を相手に、

日常で行使できない正義を、
メディアでは行使しない。

という矜恃のようなものがあると語っていた。
おお。金言だと思った次第。原作読もうかな。
コメント
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