うひょひょひょひょひょ。
出た。また現れたな。
こっちは忙しいんだよ。貴様のような
ヨコシマな男にかまっているヒマはないのだ、邪悪なＴ君よ。
「いや〜忙しいらしいですね〜。
焼きそばも食す時間がないって本当ですか〜？
そんなときは、コレですよ〜コレ」
コレとはソレのことか。
アップルパイとは何だ。なぜ焼きそばにアップルパイが入っているのだ。
「それはペヤングに聞いてくださいよ〜。
それにしても最近はコロナで今ひとつな焼きそばばかりでしたけどね〜。
ようやく調子が出てきましたね〜ペヤング〜」
質問に答えろ。
なぜ焼きそばにアップルパイなのだ。
「だからそれはペヤングしか知りませんよ〜。
いや、ひょっとしたらペヤングすらわからないのかもしれませんね〜。
強いて言えば、焼きそばにお好み焼きを入れる代わりに、
アップルパイにしたんじゃないですかね〜」
アップルパイがお好み焼きの代わりになるわけがないだろう。
だいたいお湯を入れたらアップルパイになるのか。
「さあ〜どうなんでしょうね〜。
お湯でもどす具をつくる技術にかけては、日本は世界一ですからね〜。
きっと3分でアップルパイになるんじゃないですか〜。
いまだかつてない体験ができますね〜今度こそ桃源郷ですよ〜」
桃源郷に行きたいなら、貴様だけ行け。
そう叫び、奴の体を八つ裂きにし、
砂糖とラム酒を入れて中火で炒める。
水分が飛んだら、木べらで混ぜ合わせバターを投入。
シナモンを振り入れて香りを際立たせる。
冷めてしばらくしたら、パイ生地に乗せ、
200度に熱したオーブンで20分ほど焼く。
「いや〜香ばしいというか何というか、ちゃんと均等に切ってくださいね〜
だいたい八等分だといい感じですよ〜」
見た目はアップルパイだが、その中身は
形容できないほど邪悪な何かが詰まっているモノを
ナイフで均等に八等分する。ペヤングにお裾分けしようかしら。
