山田洋次監督「家族はつらいよ」を見る。
3年前に公開された「東京家族」と同じキャストと設定による喜劇。
今後、ぜひシリーズ化してもらいたいと思うほどの安定感に驚く。
吉行和子に離婚を迫られる橋爪功の動揺ぶりが
笑わせるけれど、この監督がかつて撮っていた、
ペーソスあふれる登場人物の心情を
しみじみ味わうものではなく、
追い込まれる橋爪功と、離婚話に右往左往する家族の面々の
リアクションを楽しむ映画になっていて、
演劇的要素が高いのも、前作の「母と暮せば」と近いのかな、と。
ともあれ、「東京家族」のときより、
キャラクター性を少しデフォルメした俳優たちによる
絶妙なアンサンブルを味わうのが、
この映画に対する正しい見方ではないかと。
とかなんとか、真面目に書いてますが、
神様(蒼井優)が出ているから見たんです!
逃げも隠れもいたしません。
神様(蒼井優)はたいへん優秀なコメディエンヌだけど、
今回は笑わせる役どころではなく、
映画をキリっと締めるシリアス演技が中心。
それはそれで別にええんじゃ。神様(蒼井優)のやることに
文句なんぞありゃせんけんのお、と思う信者でした。