萩原魚雷「本と怠け者」(ちくま文庫)を読む。
タイトル通り、いわゆる怠け者と呼ぶにふさわしい
作家とその本(おもに古書)にまつわるエッセイ。
「傾斜地の怠け者」という章。冒頭の文章が滲みる。
??三十歳前後、わたしは仕事を干されていて、
金がないのに暇ばかりあって、無気力に沈みがちだった。
そういう状態はよくない。よくないことはわかっている。
わかっているけど、そんなに簡単に否定してほしくない。
だって、簡単すぎるではないか、貧乏で無気力な人間を否定するのは。
確かに簡単、だ。
そのあとに語られる梅崎春生という作家の文章と生涯も、
それはそれは無気力で、だからこそ限りなく羨ましい。
でも、自分がそんな生活をしたとしたら、
きっと2日で不安になってしまうというか。
これがほんとの貧乏性、かも。
人間としての器が小さすぎるのかなと
思いながら読み進めるのでした。
タイトル通り、いわゆる怠け者と呼ぶにふさわしい
作家とその本(おもに古書)にまつわるエッセイ。
「傾斜地の怠け者」という章。冒頭の文章が滲みる。
??三十歳前後、わたしは仕事を干されていて、
金がないのに暇ばかりあって、無気力に沈みがちだった。
そういう状態はよくない。よくないことはわかっている。
わかっているけど、そんなに簡単に否定してほしくない。
だって、簡単すぎるではないか、貧乏で無気力な人間を否定するのは。
確かに簡単、だ。
そのあとに語られる梅崎春生という作家の文章と生涯も、
それはそれは無気力で、だからこそ限りなく羨ましい。
でも、自分がそんな生活をしたとしたら、
きっと2日で不安になってしまうというか。
これがほんとの貧乏性、かも。
人間としての器が小さすぎるのかなと
思いながら読み進めるのでした。