Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

器の大小、そして貧乏

2013年09月05日 | やさぐれ男のつぶやき
萩原魚雷「本と怠け者」(ちくま文庫)を読む。
タイトル通り、いわゆる怠け者と呼ぶにふさわしい
作家とその本(おもに古書)にまつわるエッセイ。



「傾斜地の怠け者」という章。冒頭の文章が滲みる。

??三十歳前後、わたしは仕事を干されていて、
  金がないのに暇ばかりあって、無気力に沈みがちだった。
  そういう状態はよくない。よくないことはわかっている。
  わかっているけど、そんなに簡単に否定してほしくない。
  だって、簡単すぎるではないか、貧乏で無気力な人間を否定するのは。

確かに簡単、だ。
そのあとに語られる梅崎春生という作家の文章と生涯も、
それはそれは無気力で、だからこそ限りなく羨ましい。

でも、自分がそんな生活をしたとしたら、
きっと2日で不安になってしまうというか。
これがほんとの貧乏性、かも。
人間としての器が小さすぎるのかなと
思いながら読み進めるのでした。

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