キャスリーン・ビグロー監督
『ゼロ・ダーク・サーティ』を見る。
9.11同時多発テロの首謀者と言われる、
オサマ・ビン・ラディンの行方を懸命に追うCIAの女性捜査官。
その姿をハードボイルドに描く。
ビンラディン殺害を題材にしているのだから、
さぞかしアメリカ礼賛な映画だと思われそうだけど、
前作『ハートロッカー』で混迷したイラク戦争を描いた
ビグロー監督だけに、今作も殺害までのプロセスを
シャープに描くこと。それだけに専念した映画というか。
のっけから9.11の容疑者を拷問にかける場面から始まり、
これを見たアメリカ人は、決して楽しくはないだろうな、と。
仲間をテロで殺されたCIA捜査官(ジェシカ・チャステイン)は、
愛国心というよりは、個人的な恨みでビン・ラディンを追うわけで、
そこにはヒロイックな感じは皆無。
やるかやられるかのギリギリの戦いが
まっすぐストイックに描かれるばかりだ。
9.11の首謀者が殺されたと言っても、
それで何が終わるのか。そして何が始まるのか。
映画を見終わっても、何の答えも提示されない観客は
自分も含めて、ただ戸惑うばかりというか。
『ゼロ・ダーク・サーティ』を見る。
9.11同時多発テロの首謀者と言われる、
オサマ・ビン・ラディンの行方を懸命に追うCIAの女性捜査官。
その姿をハードボイルドに描く。
ビンラディン殺害を題材にしているのだから、
さぞかしアメリカ礼賛な映画だと思われそうだけど、
前作『ハートロッカー』で混迷したイラク戦争を描いた
ビグロー監督だけに、今作も殺害までのプロセスを
シャープに描くこと。それだけに専念した映画というか。
のっけから9.11の容疑者を拷問にかける場面から始まり、
これを見たアメリカ人は、決して楽しくはないだろうな、と。
仲間をテロで殺されたCIA捜査官(ジェシカ・チャステイン)は、
愛国心というよりは、個人的な恨みでビン・ラディンを追うわけで、
そこにはヒロイックな感じは皆無。
やるかやられるかのギリギリの戦いが
まっすぐストイックに描かれるばかりだ。
9.11の首謀者が殺されたと言っても、
それで何が終わるのか。そして何が始まるのか。
映画を見終わっても、何の答えも提示されない観客は
自分も含めて、ただ戸惑うばかりというか。