桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

裁判所の責任

2016-11-17 | Weblog
冤罪を作るのは警察と検察だが、裁判所には無関係かと言えば、そんなことはない。ある意味、裁判所にこそ、冤罪を作る最大の責任と原因があると言えるかも知れない。
昨日、我々が求めた証拠が存在しない理由を変更させた茨城県警のことを書いたが、あれにも裁判所の責任がある。
我々が茨城県警に求めた証拠に付いて、東京地裁の朝倉佳秀さんは「洪水があったのだから流出したか、汚染されて廃棄されたと思われる」と判断したのだ。裁判官が「汚れて捨てたよね」と誘い水をしたから、洪水で破損した窓ガラスの修理記録を求められた茨城県警は「そうなんです、汚染されて捨てました」と言い換えたのだ。
朝倉さんは最高裁を経験している、まだ40代の裁判官だが、その経歴はエリートなんだろね。
そんな人物が、証拠主義の民事裁判で、その証拠を欠いたまま「証拠は洪水で流出したか、汚染で廃棄された」と認めるのだから呆れるしかないし、こんな裁判官の思考こそが警察や検察を増長させて冤罪を生み出す原因と言えるだろう。
どれだけ騙されたらば、裁判官は警察や検察の嘘を許さなくなるのだろうか。

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