桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

告発しなければ!

2014-11-26 | Weblog

氷見事件を支援する人たちが、捜査をした警察官たちを告発すると報道された。

いいねえ、徹底的にやらなくては。

大阪地裁所長襲撃事件では、逮捕された人たちのアリバイが証明されて無罪になったのに、その責任を追及した国賠裁判では「アリバイは信じません。今でも犯人と信じています」と、冤罪を作った刑事は言い放った。

俺ならば、この刑事を「名誉毀損」を告発して警察官を辞めさせるまで闘うが、あの事件の仲間たちは警察との戦いに嫌気がさして辞めてしまった。

アリバイが証明された無罪なのに「裁判所の逮捕状があるから犯人だ」と語る大阪府警の警察官には、心底呆れたが、これが現実の警察だ。日本全国の警察は、逮捕状が出れば、それで百パーセント犯人と確信する。そして強引に自白を求めることしかしない。だから冤罪が生まれるのだ。

アリバイが明らかになっても犯人と言い続けるような警察を許してはならない。

氷見事件でも真犯人が明らかになったのに「柳原さんが自ら自白して、裁判でも認めて、自ら進んで刑務所へ行ったのだから責任はない」と警察も検察も主張する。そして、裁判でも平然と偽証する。何をして構わないかのような警察は、徹底的に追及して、そんな連中は警察官を辞めさせなければならない。

 


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3 コメント

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Unknown (千恵ば)
2014-11-26 12:25:05
 そうです。冤罪を出さないために闘うしかありません。なにをしてもいいのでは市民は恐ろしくてなりません。いつ冤罪に巻き込まれひどい目にあうのか。
 日本は法治国家のはずです。不正は許されません。
 ガンバレ「氷見事件支援の会」の人たち。
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おそらく (Tri)
2014-11-27 15:35:02
告発受理後、検察は不起訴とするでしょうから、その後の検察審査会での判断次第という事でしょう。でも
仮に検察審査会で二回起訴相当の議決が出て起訴される事になっても、起訴を担当する弁護士に警察や検察当局ほどの証拠収集と保全能力が無い以上、相当不利な裁判になるでしょう。(一応捜査指揮の権限は有るものの、現場でサボタージュされたり、結託して証拠を隠されたらお手上げです。根本的な問題として、泥棒に仲間の泥棒の取締をさせるのは無理です)

行政当局とその従事者である公務員の違法行為を刑事事件として裁くには現状の検察審査会の枠組みでは様々な障害や限界があると思います。

警察・検察をはじめとした行政組織の違法行為をスピーディーに取り締まる為の独立した機関を新たに創設し、そこに逮捕、捜索、証拠押収、起訴の権限を与えるべきでしょう。

公務員のコンプライアンスを強制させる、強力な取締機関が無いと我々の見えない所で好き勝手に違法行為、脱法行為をやりかねません。私は警察、検察の一部には捜査の為に多少法に反した行為をしても咎められないと甘く考えている人間が今も一定数存在していると思ってます(国賠訴訟での偽証など良い例です)。

検察庁や裁判所も甘いし、たいしたことは無いとたかをくくっているのでしょうね。腐ってますね、全く。
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氷見事件 (Tri)
2014-11-27 18:57:37
改めて事件の概要を読み返しましたが、これも人質司法の典型的なケースですね。

身柄を拘束しておいて自白を迫る、しかも身内が被疑者を見放している等を話して絶望させて追い込もうとする、等やり口が汚すぎます。こういう、身柄を拘束した上で脅して調書を取ろうとするのは、自白を迫る立派な強要罪という犯罪でしょう。日本が他の先進国と比較して劣らず民主的な法治国家であり、かつ人権を尊重するというのであれば、取り調べは原則全事件全過程を対象として即刻実施すべきです。それができない現状を私は日本人として深く恥じています。

密室の取調室なんてものが存在するから、こういう事が今でも起こる。警察がずっと取り調べの可視化を拒むと主張している事は言い換えればこういう違法な取り調べを許容しろと言っている様なものだと思います。

アメリカあたりなら、容疑者が「弁護士を呼んでくれ。それまで一言も話さない」と言えば、調書を取る事すら許されません。取り調べに応じるのは、あくまで弁護士同席の上が常識です。

前の戦争で負けた時、中途半端に改革しないで、陪審制復活も含め司法制度もアメリカにならえば良かったのに、と思います。別にアメリカを崇拝する訳では有りませんが、司法制度に関してだけ言えば日本よりずっと公正でまともです。いっそのこと、アメリカが毎年日本に送りつける年次改革要望書に人質司法の改善と取り調べの可視化を盛り込んでくれれば良いのですがねぇ・・・
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