桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

今市事件不当判決

2018-08-03 | Weblog
奈良判定がある日本ボクシング連盟。先日の袴田事件に対する大島決定、今日の今市事件に対する藤井判定。我々冤罪者には、「東京高裁判断」と呼びたい不当判断が続く。
袴田事件決定の不当は書いたが、今日の今市事件判決は、裁判所が裁判所の役目を果たさず、ルールを曲げて裁かれた怒りを感じて仕方ない。
傍聴券を譲り受けて判決を聞いたが、「原判決を破棄する。被告人を無期懲役に処する」と来た。
耳を疑って「ハァ?」と声を出したらば、居並ぶ衛視たちが、静かに!。「ため息も出るだろう!」と答えたらば、勝又のお母さんが「なんで!」と叫んだ。
裁判長、「退廷云々」というから「こんなの聞いていられるか!」と出て来た。
勝又さんは宇都宮地裁で有罪。無期懲役になった。
その有罪判決に反証したのが、高裁での弁護団だが、有罪判決を反証したらば訴因を変更するというのでは、まるで試合のルールが途中で変更されたと同じではないか。
悪党警察に腐れ検察、その上を行く阿呆裁判官、このトライアングルがある限り、日本の冤罪は、ますます増えることだろう。

お前もか!

2018-08-03 | Weblog
日大フットボール部問題、女子レスリング問題と強権支配で騒がれたが、次はボクシングと来た。
素晴らしいねぇ、山根会長の言動は。あの出で立ちは、古いヤクザ屋さんもビックリだし、唯我独尊の物言いは絶賛ものだ。
独りの人間が絶対的な権力となってしまい、己の言うがままになる世界を作ってしまう一連の問題は、スポーツ界の問題!と語るマスコミもあるが、果たしてスポーツ界だけのことだろうか。
北朝鮮や中国などに代表される政治指導者の独裁と絶対性は、近代化の遅れが人権思想の遅れにもなって維持されているが、その意味で日本は近代国家になっていないだけではないだろうか。
読売グループに於ける渡辺恒雄の存在を見れば良い。
独裁、絶対、渡辺恒雄の意思で動かされる読売新聞を見ていると、多様な社会に於ける正義や道理に配したニュースを送るべきマスコミでさえも、この体たらくでは、あちらこちらの違う渡辺恒雄が産まれて当然かしか思えない。
それが内田であり、栄であり、山根になっているだけのことだ。
このような存在を生み出してしまう日本は、かなり危うい国家なのではないだろうか。
いかに権威、権力があろうとも否は否だ。力に阿ることなく、屈することなく、正義と道理を主張する生き方を貫いて行かなければ人間の価値がない。
頑張って欲しいし、俺も、そうあるべく頑張らなくては!