桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

カラクリ

2012-02-22 | Weblog
大企業の赤字決算には嘘があるらしい。
例えば、パナソニック。赤字が7800億と言われるが、売れ行き不振などと》の理由がデタラメらしいのだ。
営業利益だけならば300億の黒字なのに、「事業構造改革費用」と呼ぶ従業員解雇、整理費用などを7640円計上したせいでの作り上げられた赤字だと言うのだ。知らないよね、こんなこと。
でっち上げられた赤字を理由に、更に全国の工場で閉鎖やリストラを行い、もっともっと儲けたいと言う訳だ。このパナソニック、3兆円もの内部留保を溜め込んでいると言うから凄い。
シャープ、ソニー、NECなどの電機各社もパナソニックと同じような手口で赤字を増しているらしいが、大企業と言うのは金、金、金、金、金が総てだ。国民や労働者の暮らしなどを、全く考えない金の亡者なのだ。これが資本主義。金が総ての思想だ。
日本の大企業は政治献金という賄賂を贈り、政治を利用して金を儲けてもいる。労働者を絞り上げ、労働者の税金らも巻き上げているのだから、実に悪どい輩だ。政治に会社組織が関わる異常を指摘されるとき、会社組織の言い訳は「会社も社会的存在だ」と言うが、日本を繁栄させ、日本国民の生活に寄与すべき社会的な責任を果たさずに儲けに儲け、今、大企業の内部留保は270兆円に迫る。
そして今、満足に生活の出来ない賃金の非正規労働者は35%を超えたと発表された。いいのかねぇ、こんな社会で。

お菓子放浪記

2012-02-22 | Weblog
西村滋さんの小説だが、ご本人の自伝小説で、戦前、戦後を孤児として生き抜いて87才になられる氏の体験記だ。
映画は、逞しく生きた少年西村の頑張りに感動したが、もっと心に響いたのは、最後に登場して挨拶した西村滋さんの歌だった。
映画の中でもクライマックスシーンを飾り、映画の中を貫くテーマの「お菓子」の歌を、今、87才になられる西村さんが唄われた歌が、本当に心に沁みた。実に味があり、上手かった。俺は87才になったとき、あんなふうに唄えるものか!