桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

権威

2012-02-13 | Weblog
毎日映画賞の表彰式は、思った以上の規模と参加者だった。
特に、レセプションは満員で、どんなことがあるのかと楽しみだったが、これが微妙だった。
俺は、今日とキネマ旬報の表彰式しか体験していないが、66年の歴史があるらしい毎日映画賞だけど、残念ながら俳優には軽んじられている。
キネマ旬報の表彰式には、豊川悦司さんや寺島しのぶさんなど、表彰された俳優さんが、最後まで参加されていたのに、今夜は、殆どが帰られた。レセプションで、何をやるかと思えば、映画とは関係のないパフォーマンスだった。
映画の表彰式ならば、公式に語れない俳優さんのコメントや挨拶の方が面白かろうにね。
俳優さんの残らないレセプションに、キネマ旬報に劣る毎日映画賞の権威を感じたなぁ。

逃げるんだよな、この人たちは

2012-02-13 | Weblog
「自白が正しい」とする教科書を使い続ける司法研修所に抗議の申し入れをすると書いたが、研修所から「本人には会いたくない」と連絡が来たらしい。
本当に判ってない。
裁判は代理人で済むかも知れないが、それだって訴訟行為は裁判官や弁護士のものではあるまい。何時も本人の主張を聞かないで裁判村の住人同士で事を済ませているから、こんなときも「本人には会いたくない」などと言うのだろうが、そう言う感覚は、俺の人権を踏みにじった意識がないからだ。
こう言う感覚で法曹家を育てられると思っているのが偉いよね。実にお目出度い。
会わないで済ませる俺だと思っているならば、それもお目出度いと言うしかないよね。

レッドカーペット

2012-02-13 | Weblog
今日はレッドカーペットを歩くと聞いていたが、レッドカーペットはなくて、両脇に見物客のいる石畳を歩いただけだった。でも、思っていた以上に恥ずかしかった。
柵に仕切られた中を俺と杉山、そして井手さんの3人で歩いたが、見物客にすれば、この人たちは誰?って視線に曝されるのは、本当に恥ずかしかった。
写真は、三谷幸喜監督が歩いているのを見ている人たち。

2012-02-13 | Weblog
俺たちの「自白」に付いて、それを有罪の証拠とした判断が正しかったとする教育が、長く司法研修所でなされていた。正しかったと書かれた教科書を使い、未来の裁判官、検察官、弁護士が勉強していた訳だが、再審で無罪になった結果、弁護団は「その教科書を使わないように、使うならば中身を訂正するように」と要請したが、教科書を作っている法曹会も司法研修所も、はかばかしい返事をしなかった。
使用は止めない、内容訂正でなく再審結果を知らせる紙を挟んで対処すると答えたのだ。
こいつらの感覚の鈍さに呆れた。無実の人間を犯人とした裁判の罪を、全く感じないばかりか、これからも間違えた中身の教科書を使って教育すると言うのは、全く反省しないと公言することになる。
こんな研修所だもの、真実に背く検察官や裁判官を育てるのだ。
明後日、司法研修所と法曹会に抗議の申し入れをするが、どんな反応をするか、楽しみなことだ。

表彰式

2012-02-13 | Weblog
これまでに、何度か表彰式に参列した。再審関係もあれば映画もあったが、今日は、多分、再審や映画関連では最後の表彰式になるだろう。
毎日映画賞の表彰式だ。
何でも、レッドカーペットを歩くらしいから、あそこを歩く気分はどうかと、かなり楽しみだ。
俺の人生は面白くて、1度限りで終わることがない。裁判の勝利も、今度の再審での勝利で終わらず、今度は国賠で勝っての喜びを味わうはずだが、レッドカーペットも1度で終わることなく、きっと何かで同じようなことがあるはずだ。
何れにしても所体験、楽しみだ。