職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

本物の月

2017年04月29日 | ヤスさん日記
天空の月と湖面に映る月。
どちらが本物かと問われれば
どちらも本物だと答え
どちらが月かと問われれば
どちらも月だと答える。
しかし
どちらが空に浮かぶ月かと問われれば
指で示すことはできますよね。
そんな事を思う工房の朝。
新潟は快晴です。
ながさん
東京はいかがお過ごしですか。

今の季節の新潟は
田んぼに張られた水に映る黄昏時の美しさが在ります。
そんな黄昏時を見ながら
お世話になった人を思い出していました。
職人になる直前
住民運動として大きな力の船頭をしていた方と
懇意にさせてもらった時間は。
今でも
私の奥底の力の源泉となっていると思います。

全く
市民活動などには関心が無く
ただただ目の前のことを
一生懸命にやっていた
あの頃の私。

10年後20年後
このように芽が出るとは
きっと誰も
知る由も無く。

そんな風に
どこでどんな種が植えられて
どんな芽を出すのか
即席ではない
この世の中の仕組みが
教えてくれる事は
今でも沢山あるものです。

お葬式も出られずに
不義理をしてしまいましたが
「自分の住む街のことは、自分たちで決めたい。」
そんなような事をいつも仰っていたように思います。
そして
私に渡されたバトンは
どんな風に育ち
次へと繋げてゆけるのか。

さて
快晴の新潟。
一日に注ぎ込む朝日が気持ちのよい工房です。
一振り一振り
エネルギーを注ぎ込んでゆこうと思います。
コメント
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