スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

バラダ&説明の様式

2014-06-06 19:04:57 | 血統
 日曜の日本ダービーを制したワンアンドオンリー。曾祖母が1988年にアメリカで産まれたアンブロジン。Ambrosineというのは女優の名前のようです。ワンアンドオンリーの基礎輸入繁殖牝馬はこのアンブロジンになりますが,アンブロジンの母で1982年にアメリカで産まれているバラダという馬も,別ルートで繁殖牝馬として輸入されています。Baradaというのは川の名前のようです。ファミリーナンバーA4で,Aはアメリカンファミリーと称される母系。4はその分枝。
                         
 バラダのひとつ上の半姉の仔に,競走馬として輸入され,1994年の最優秀2歳牝馬に選出されたヤマニンパラダイスがいます。バラダとアンブロジンの輸入はその後ですので,おそらくヤマニンパラダイスの活躍が,この一族の日本への導入の呼び水となったのでしょう。ヤマニンパラダイスは繁殖入りした後,2002年に京成杯を勝ったヤマニンセラフィムを産んでいます。
 バラダが日本で産んだ産駒およびその子孫からは,重賞ウイナーは出ていません。一方,アンブロジンは登録された2頭目の産駒がノーリーズン。一族の活力の確かさはここで証明されました。ノーリーズンのふたつ下の半弟はグレイトジャーニーで,こちらは2004年のシンザン記念と2006年のダービー卿チャレンジトロフィーを勝っています。ノーリーズンの半姉,グレイトジャーニーの全姉で,アンブロジンが日本で産んだ最初の産駒がサンタムール。ワンアンドオンリーはこのサンタムールの孫になります。
 1998年の高松宮記念を勝ったシンコウフォレストと,2001年に函館スプリントステークスとアイビスサマーダッシュを連勝したメジロダーリングは,共に1983年にアメリカで産まれたGreen Desertの産駒。このGreen Desertは,バラダの甥になります。Green Desertの全妹の産駒は競走馬として輸入。繁殖牝馬となり,2011年のエプソムカップと毎日王冠を勝っている現役のダークシャドウの母になりました。

 統一する方法としては,ふたつの仕方が考えられます。これはなぜこれを統一する必要があるのかということ自体からの帰結であるといえるでしょう。
 延長の属性Extensionis attributumと,無限知性intellectus infinitusを,平行論における同一個体と解するのは無理があります。もしも延長の属性に対して同一個体として無理なく呈示できるものがあるとするなら,それは思惟の属性Cogitationis attributumでしょう。一方,無限知性は思惟の属性の直接無限様態ですから,もしもこれと無理なく平行論的関係を構築できるものがあるとすれば,それは延長の属性の直接無限様態,すなわち運動motusと静止quiesであるということになります。
 ただ,僕はどちらの解釈を選択するのかということは,大した問題とはならないと考えています。物体corpusXそのものと,その物体Xの観念ideaが同一個体であるということは,明白だからです。つまり実際にここで問題になっているのは,平行論的関係そのものではありません。むしろ平行論的関係にある思惟の様態cogitandi modiと思惟以外の様態が,どのように神Deusのうちにあると説明されるのかということだからです。たとえば延長の属性と思惟の属性は,平行論的関係における同一個体そのものではないと僕は解します。もっとも,これには異論があるかもしれません。ただ少なくとも,運動と静止と,無限知性が同一個体ではないということは確かな筈です。というのも,もしも運動と静止の同一個体である思惟の様態があるなら,それは運動と静止の観念でなければならない筈だからです。
 したがって,無限知性のうちにあるということと,思惟の属性のうちにあるということが同じ意味であるか,そうでなければ延長の属性に包容されてあるということと,運動と静止のうちに包容されてあるということが同じ意味であるのかの,どちらかでさえあればよいわけです。なぜならそのどちらかが成立する限り,個物res singularisがあるという説明の様式が,思惟の属性でも延長の属性でも一致することになるからです。そして僕の考えでは,これは一方だけが成立するのではありません。どちらも成立するのです。

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