スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

船橋記念&最初の齟齬

2015-01-14 19:21:32 | 地方競馬
 2015年最初の船橋競馬のメーン,第59回船橋記念。真島大輔騎手が病気のためトレボーネは坂井英光騎手に変更。
 先手を奪ったのはマスターエクレール。とはいえモレサンドニ,ナイキマドリード,ウィキマジックまでの4頭はほぼ一団。その後ろはケイアイヘルメスとオベロンホワイトの併走。ギガワット,ピエールタイガーと続きました。最初の400mは22秒9で,これはハイペースといえるでしょう。
 直線に入ると内目にいたケイアイヘルメスが落馬するアクシデント。抜け出したのは逃げたマスターエクレールと外から追ったナイキマドリードの2頭。内と外に大きく離れての競り合いでしたが,最後は底力があるナイキマドリードが前に出て優勝。クビ差の2着にマスターエクレール。大外から差してきたピエールタイガーが3馬身差で3着。
 優勝したナイキマドリードは昨年7月の習志野きらっとスプリント以来の勝利で南関東重賞は8勝目。ほか重賞1勝。船橋記念は第56回,57回,58回も優勝していて実に四連覇。全盛時の力はさすがにないと思われますが,船橋の1000mというのは得意とする舞台のひとつ。揉まれるのを嫌がる馬で,外目の枠を得たのも好条件でした。それにしても同一南関東重賞四連覇はすごい記録です。
 騎乗した船橋の川島正太郎騎手は習志野きらっとスプリント以来の南関東重賞11勝目。船橋記念は四連覇で4勝目。管理することになった船橋の川島正一調教師は船橋記念初勝利。

 ライプニッツの規定では,モナドすなわち実体は,神によって概念されるのでなければならないのでした。一方,第一部定義三から分かるように,スピノザの哲学の実体は,それ自身によって考えられるのでなければなりません。とりわけこの定義は名目的定義と把握されなければならないので,形而上学的に実体を考察する場合にも,このことが妥当しなければなりません。置き換えの可能性を模索するとき,ここにまず最初の齟齬が現れるといえます。
 ただ,僕はこの齟齬に関しては,整合性をつけることがいっかな不可能であるというようには考えません。というのは,ここでいっているスピノザの形而上学の実体というのは,単一の属性によって本性を構成されると限定してしまった実体であり,実際にスピノザが形而上学的にも実在的にも示そうとしている実体とは異なっている,しかしスピノザの形而上学の体系ないしは構造を破壊するまでには至っていないような実体であるからです。
 この実体の観念対象ideatumとその実体が本性を構成される属性のideatumは同一でした。いい換えればこの場合の実体は,属性と把握しても問題ないことになります。この場合には実体と属性の理性的区別が特有に抱えている難点が解消されているからです。他面からいえば,この難点を解消するために,単一の実体に単一の属性という仮定を導入したのだからです。もちろん第一部定理一〇がいっているのは,属性がそれ自身によって概念されなければならないということなのですから,これでも齟齬が生じているのは同じだという見方もできます。僕は最終的には置き換えに否定的な見解を有していますから,そのように理解してもらっても構いません。ただ,第一部定義四により,属性が実体の本性を構成するものである以上,ある属性がそれ単独で認識されるということはありません。これは第二部定義二からも明らかなのであって,何らかの事物の本性が知性に認識されるのであれば,その事物自体もまたその知性によって認識されているからです。事物と事物の本性のideatumは同一なのですから,これはきわめて当然だといえるでしょう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 和歌山グランプリ&折合い | トップ | NARグランプリ&実在的観点の... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

地方競馬」カテゴリの最新記事