スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典黒船賞&放棄

2024-03-26 18:59:24 | 地方競馬
 第26回黒船賞
 シャマルの逃げになりました。2番手にサンライズホークとヘリオス。4番手にレディフォースとマルモリスペシャル。6番手のヘルシャフトまでが一団。3馬身差でガルボマンボとタイガーインディ。2馬身差でモダスオペランディとヒロシゲウェーブ。3馬身差でメルト。最後尾にルヴァンで発馬後の正面を通過。前をいく各馬が外を回ったので,向正面に入ると3番手が内を回ったヘルシャフト,レディフォース,ヘリオスの3頭で併走。さらに内の2頭はそのまま上がっていき,サンライズホークの内の2番手で並びました。最初の600mは36秒8のハイペース。
 サンライズホークは3コーナーを前に一杯。シャマルのリードが2馬身くらいになり,ヘルシャフトが単独の2番手に。このリードを最後まで保ったシャマルが逃げ切って優勝。ヘルシャフトが2馬身差で2着。3コーナー過ぎから大外を回って追い上げてきたタイガーインディが半馬身差で3着。
 優勝したシャマルは昨年の黒船賞以来の勝利で重賞5勝目。昨年はこのレースを勝った後,かしわ記念は4着だったのですが,さきたま杯で競走を中止するとプロキオンステークスも競走除外となり,今年の1月まで休養していました。今年の2戦はたぶんまだ馬体が太く,力を出せなかったようですが,ここは体重も絞れたことで,本来の力を出せたということだと思います。戦績からも分かるように,寒い時期は苦手とするタイプなのでしょう。父はスマートファルコン。母の父はアグネスデジタル。祖母の父はダンスインザダーク。母の従妹に一昨年のローズステークスと昨年の愛知杯を勝ったアートハウス。Shamalはペルシャ湾岸に吹く風の名称。
 騎乗した川須栄彦騎手は黒船賞初勝利。管理している松下武士調教師は黒船賞連覇で2勝目。

 國分はスピノザのこのような真理veritasのしるしsignumについての考え方を奇妙であると表現しています。これは,國分自身がそれを奇妙であると思い,そのことについて読者に同意を促しているという意味もありますし,一般的に哲学的な観点からみてこのような考え方は奇妙である,すなわちたとえばスピノザの同時代の哲学者からみて,スピノザのこのような考え方は奇妙なものと感じられたであろうというふたつの意味が含まれているように僕には思えます。
                                       
 なぜこのような主張が奇妙であるといえるのかということは,それほど難しくはないといえます。というのはこの考え方は,真理のしるしを考察することを,事実上は放棄しているといえるからです。なぜなら,もしも真理それ自身が真理のしるしであるのならば,どのような知性intellectusであれ,真理を獲得するまでは真理のしるしも獲得することができないことになります。これはそれ自体で明らかだといえるでしょう。したがって知性は,真理を獲得していない場合には真理のしるしが何であるのかということを知ることができません。よって,もしも知性のうちに一切の真理がないという状態を仮定するならば,その知性は真理のしるしが何であるのかということを知らないということになります。このことから,僕たちは真理を獲得する前に,前もって真理のしるしが何であるのかということを知ることはできないということが結論されることになります。すると,哲学が真理を追究する学問である限り,というかこれは哲学に限らないのであって,一般に学問が真理を追究するものである限り,獲得された観念が真理であるのか虚偽falsitasであるのかということについてはこれを前もって知ることができないということになりますから,どのような方法で真理を追究していけばよいのかということを知ることができないということになるでしょう。つまりこの考え方は,単に真理のしるしとは何かということを追究することを放棄していると同時に,真理を獲得していく方法がどのような道であるのかという探求についてもそれを放棄しているということになるでしょう。
 國分がそこで指摘している通り,これは実際にその通りなのです。
コメント
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