スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

スポーツニッポン杯若武者賞&河井の真意

2023-09-14 18:57:47 | 地方競馬
 鎌倉記念トライアルの昨晩の第1回若武者賞。コルベットが競走除外となって7頭。
                                       
 大外のデーレーラプターが内に切れ込んでハナへ。これを行かせた後で外から追い上げてきたグラッシーズマンが2番手。3番手にミスティライラック,4番手にホークマン,5番手にアジアミッション。2馬身差でパンセ。6馬身差でウインアザレアで発走後の正面を通過。向正面に入って3番手と4番手が入れ替わりました。ハイペース。
 3コーナーからデーレーラプターとグラッシーズマンが雁行。グラッシーズマンが前に出るとデーレーラプターは一杯になりホークマンが2番手に。直線に入るとホークマンがデーレーラプターについていかれなくなり,その外からアジアミッションとパンセが追ってきました。しかし直線先頭のグラッシーズマンが追い上げを封じて優勝。大外のパンセが半馬身差で2着。アジアミッションが4分の3馬身差で3着。
 優勝したグラッシーズマンは新馬戦からの連勝で南関東重賞制覇。このレースはこの馬以外には無敗という馬は不在だったのですが,それでも2勝馬が2頭いた中で,新馬を勝った直後に勝ったということは評価しなければなりません。当然ながら出走馬の中で最も上積みがあるのはこの馬でしょうから,ここで一緒に走った馬たちに対しては,逆転を許す可能性は少ないのではないかと思います。全体のレベルはそこまで高くなかったと思われますから,もっと強い馬を相手にどこまで走れるのかはまだ分からないところもあります。父はアジアエクスプレス。母の父はアサクサデンエン。祖母の父がゴールドアリュール。母は2013年のNARグランプリで2歳最優秀牝馬に選出されたブルーセレブ。Glassesは眼鏡。
 騎乗した大井の和田譲治騎手はフリオーソレジェンドカップ以来の南関東重賞14勝目。管理している船橋の林幻調教師は開業から4年10ヶ月で南関東重賞初勝利。

 河井はこのことを検討しているわけではありませんから,それについて何かをいっているわけではありません。なので河井が田島説に近いか,僕の立場に近いかは明示することができません。ただし,田島説に近い立場にいるのではないかと僕は解しています。
 河井は,誤った観念idea falsaもその原因causa,またその原因といった具合に第一原因causa primaとしての神Deusまで辿り着けば,その第一原因としての神の結果effectus,またその結果という具合に立ち戻ることによって,真の観念idea veraになるといっていたのでした。すでに示したように僕はこのこと自体は大いに疑問を感じますが,そのために河井の主張を修正してありますから,ここではそのことについては何もいいません。ただこの主張は,現実的に存在する人間の精神mens humanaのうちに誤った観念があるとき,その人間がその誤った観念を第一原因としての神まで遡り,そこからまた立ち戻ってくるのであれば,真の観念になるというように解することができるのであって,それでみれば河井は,誤った観念が真の観念になるという田島説に近い立場であると考えられるのです。
 したがって,僕は河井が示したこの部分について,『エチカ』の視点が第二部定理三二をターニングポイントとして誤った観念から真の観念へと移行するというように解したのですが,もしこれを河井の主張そのものの解釈としていうなら,僕が河井のいわんとしていることを歪曲しているという可能性があります。むしろ河井はここで,第二部定理三二をターニングポイントとして,Xの誤った観念がXの真の観念になるのだというようなことをいっているのかもしれません。ただ僕がその解釈を採用しないのは,僕自身がそのことに対して否定的な立場であるからなのです。『エチカ』は確かに第二部定理三二を境として,論述の対象が誤った観念から真の観念へと移行していきます。だからこういわれているのであれば僕はそれを受け入れることができるのです。つまり僕がここで河井がいっていることをこう解釈しているのは,僕の考察の上での都合を含んでいるものなのであって,河井がいわんとしていることの真意がどこにあるのかということは無視していると理解してください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする