スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&K伯母の様子

2011-07-21 21:58:38 | 将棋
 第24期竜王戦は右の山から久保利明二冠が挑戦者決定戦に進出。左の山はこれからが佳境で,今日は佐藤康光九段と永瀬拓矢四段が対戦。今期のNHK杯で1局だけ対戦があり,2千日手の末に永瀬四段の勝ち。
 振駒で永瀬四段の先手。三間飛車に佐藤九段も向飛車で対抗し相振飛車。先手が美濃囲いを作って急戦を目指すと後手も呼応,あまり玉形を整備しないままに攻め合いに。観戦は第1図の少し後から。
                         
 ここで後手は△5五角と逃げました。対して▲4三香成。このまま黙っていれば後手はじり貧になるのが目に見えていますので,何かしなければいけない局面。△2一香と打ちました。先手は▲3九玉の早逃げですが,後手が歩を二枚持っているので大胆といえば大胆。当然△2八歩。▲同玉では何をやっているのか分からないので▲1七桂と逃げたのは予想通り。手が広いところですが△4五桂は考えていませんでした。対して▲4八玉と受けたのも大胆な一手と思います。△2七飛成は検討していた手のひとつ。▲同銀は△3七角成でダメですから▲5九玉とまた逃げました。一気にいく手も考えられなくはないでしょうが△1七龍は最も穏当な手という印象です。▲5六歩(第2図)と催促しましたが,これもすごく怖い感じの手だと思います。
                         
 △6四桂と打つ手を中心に検討していましたが△3七角成だったのでやり直し。▲同銀は当然。3通りのいずれもあるところと思いますが△同桂不成の金取りでした。▲3八金か▲4八金寄だと思いましたがまた▲6九玉と逃げました。△4九桂成は当然。そこで▲4四角は攻防風。△1九龍は最も自然で検討の本線。部分的には先に▲6二角成の方が迫れそうですが,駒は渡したくないので▲5三成香で攻め合いにいきました。△4八成桂はこうするところでしょう。▲7八玉△5八成桂は必然。▲6二成香△同金もここまでの手順からは当然という感じ。そこで▲6五桂(第3図)と跳ねました。
                         
 この瞬間は後手玉が詰めろになっています。ただ後手は持ち駒が豊富なので,ここを受けきれば勝ちだろうと思いました。△7ニ金打。時間を使って▲5三銀。△6一香は当然の受け。▲7四歩でこじ開けにいきました。ただし詰めろではないので後手は手番。△8五桂と打ちました。このあたりは指し手の進行が早く十分に検討できませんでしたが,これは詰めろだったよう。▲7三桂成は攻めつつそれを受けた手。△6九龍▲6七玉△6八成桂▲6六玉△6七成桂▲6五玉。逃がした感じがなきにしもあらずでしたがそこで△7三桂と王手で取りました。▲同歩成△同金左(第4図)は必然と思います。
                         
 成るか成らないかの選択はありますが▲6四銀不成はこう指すでしょう。△6二桂もあったと思いますが△8一王と逃げました。王手はないので▲7三銀不成はこれしかありません。ここは6四に効かせて当然ですが成らないわけで,一手前も不成の方がよかったということでしょう。ただしこれも△6四銀と打って詰みでした。よってそこで先手の投了。第1図から第2図の過程で▲3九玉と逃げたのは,永瀬四段らしい手とは思いますが,失着ではなかったかと思います。
 勝った佐藤九段は来週の火曜に深浦康市九段と対戦。これ以降の将棋はすべて紹介します。

 と妹がK伯母の見舞いを終えて家に戻ったのが何時頃であったかは失念してしまいましたが,そんなに遅い時間ではなかったということだけは確かです。それで僕はまず,母からK伯母の様子についての話を聞きました。
 K伯母は4人部屋に入院していたとのことですが,最初に母が病室に入ったとき,そこにK伯母がいるということが分からず,一旦は退室したそうです。部屋の外の名札にK伯母の名前があることを確認して再入室。それでようやくK伯母のことが分かったとのこと。父の姉たちは,喘息持ちであった長女を除きますと,4人が4人ともどちらかといえばふっくらとした体型をしていたのですが,H伯母からの連絡があった通り,K伯母は何も食べられないような状態が続いていて,かなり痩せていたようです。僕は実際には見ていないですから,それがどの程度のことであるかは分かりませんけれども,母がぱっと見て分からなかったというほどなのですから,見た目はそれまでとはかなり変わってしまったのだろうと思います。
 もっとも,これにはもうひとつ別の理由もあって,K伯母は酸素マスクをしていたのだそうです。だから余計に母はK伯母と気付きにくい面があったのでしょう。ただし,だから重篤な状態であったかといえば必ずしもそうではなかったようで,話は普通にすることができたとのこと。また,H伯母の話ではK伯母には痴呆の症状が窺えるとのことでしたが,このときはそういった様子はなかったようです。
 母の異変が発生したとき,寝返りを打つのもままならない状況ではありましたが,母の意識はしっかりとしていて,僕とのやり取りに異常なところは皆無でした。ただ,一般には高齢で病に伏せますと,痴呆の症状が出ることはあります。たとえば僕の祖母,母の母は,入院中は夜中に徘徊するというようなこともありました。しかしこれはあくまでも一過性のものであって,病の状況というものが改善してくれば,そういうことはしなくなりますし,本人はそれ自体を覚えていません。現に祖母は家にいたときなどには,そうした行動をすることは一切ありませんでしたし,入所中の特別養護老人ホームでもそんなことはしていません。K伯母の場合にも,あるいはそれと似たような状況が一時的に生じていたのかもしれません。
コメント
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