スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

桜花賞&注意点

2011-04-10 18:49:41 | 中央競馬
 この路線の絶対的王者と目された存在の戦線離脱で一転して混戦模様となった第71回桜花賞
 事前の宣言通りにフォーエバーマークの逃げ。ダンスファンタジアが先行勢の内目,マルセリーナとホエールキャプチャは後方に控えての競馬。前半の800mは46秒7のミドルペース。ただしフォーエバーマークはいくぶん離しての逃げでしたので,実質的にはスローのレースだったかもしれません。
 楽に逃げられたこともあり,フォーエバーマークもかなり粘りました。ホエールキャプチャは直線に入るところで大外に持ち出し鋭い伸び。一旦は先頭に立つかに見えましたが,ほぼ同じ位置から馬群を捌いてきたマルセリーナも同じような伸び。結果的に通ったコースの差もあったかマルセリーナが優勝でホエールキャプチャは2着。最後尾からトップの上がりを記録したトレンドハンターが3着。
 優勝したマルセリーナは昨年12月の新馬を勝った後,牡馬相手の重賞で3着。そして牝馬オープンを勝っての参戦。出走メンバーの中では最も底をみせていなかった馬で,分からない面もありましたが,順当ともいえる勝利。この路線では大きく崩れることは考えにくいように思います。父は2005年に皐月賞,ダービー,菊花賞を勝ってJRA賞年度代表馬,2006年には天皇賞,宝塚記念,ジャパンカップ,有馬記念と勝ってやはりJRA賞年度代表馬に選出されたディープインパクト。マルセリーナは人名ですが,どこからとったものかは不明です。
 騎乗した安藤勝己騎手は昨年のNHKマイルカップ以来の大レース制覇。桜花賞は2006年,2007年,2009年と勝っていて,2年ぶりの4勝目。管理している松田博資[ひろよし]調教師は昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ以来の大レース制覇で,桜花賞は2009年以来2年ぶり3勝目。
                         

 実在的と名目的を巡る問題を考察していくにあたっては,次の点に十分に注意しておいてほしいと思います。
 第一部定義四は単に名目的に定義されているのではなく,実在的な意味も含まれているという場合には,定義されている属性は実体の本性を構成すると記述されているわけですから,実体もまた実在的なものでなくてはなりません。これは説明した通りです。ところで実体というのは,今回のテーマとして設定している第一部定義四のひとつ前の第一部定義三で定義されています。したがって,第一部定義四が実在的であるためには,第一部定義三もまた名目的ではなく実在的な定義でなくてはならないとお考えになる方がいらっしゃるかと思うのですが,僕は必ずしもそのように考えているというわけではありません。仮に第一部定義三が名目的な定義であるにすぎないとしても,第一部定義四は実在的な意味を含み得る場合があると僕は考えているのです。
 これは次のような事情にあります。
 第一部定義四が実在的な定義であるための条件は,何らかの意味において実体というものが実在的であるということです。しかし,何らかの意味において実体というものが実在的であるために,実体の定義自体が実在的なものでなければならないというようには僕は考えません。というのは,仮に実体というものが名目的にしか定義され得ない,あるいは現実的に名目的にのみ定義されているようなものであるとしても,ある実在的であるもの関して,それが名目的に定義された実体であるとみなすことが可能であると僕には思えるからです。とくに『エチカ』の場合,このことは第一部定義三および第一部定義四とは無関係に,第一部公理一を用いるだけで可能です。したがって,たとえばAというものがあり,このAは第一部定義三における実体であると導き出すことができ,それは単に名目的な意味を有しているにすぎないのであるとしても,Aは実在的であるということが何らかの方法によって可能となるならば,要するにある実体は実在的であるということが証明されたことになります。しかるにこの実体の本性を構成しているものが属性ですから,この場合には属性もまた実在的であるといい得るということになります。つまり論理的可能性としては,第一部定義三が名目的であっても第一部定義四は実在的であり得ると僕は考えるのです。
コメント
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