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米国は就職難だが、2530万人が高校卒業の資格を持たない:WSJ紙日本版(学校で教えてくれない経済学)

2011-07-28 12:13:41 | 経済学
「米労働統計局によると、25歳超の2,530万人の米国人が高校卒業の資格を持たない。この内、今年6月の段階で職についていたのはたったの980万人で40%未満だ。およそ160万人は職を探していると回答したが、残りはそれさえしていなかった」と27日付けのWSJ紙日本版はDavidWessel記者のレポートを紹介していた。

「米国は今4.68人の失業者に対して1件の求人しかないほどの就職難だが、一部の企業から払える賃金で必要な技能を持った労働者を見つけることは出来ないという声が聞こえる。一方、中国の生産労働者の賃金は2000年には米国の3%だった。現在は9%、2015年には17%に達するとボストンコンサルティンググル―プのハル・サ―キン氏は予測する。その結果、米国で再び人を雇う。しかし、米国に戻って来る仕事は「1時間当たり15ドルの仕事」で「1時間30ドルの仕事」でない。」と書いていた。

「米企業は株価動向と業績から目を離せず、かってないほど安定より柔軟性を優先している。景気後退期の経験から企業は思っていたより少ない人数で多くの仕事が出来ることに気付いた。一方、マッキンゼーの調査によれば、今後5年間にパートや契約社員を増やすと答えた企業は58%、外部委託や海外での雇用を増やすと回答した企業は21.5%だ」と書いていた。

一方、米FRB(連邦準備理事会)は、地区連銀景況報告(ベージュブック)を発表、「インフレは緩和したが、ほとんどの地域で景気回復のベースが鈍化したことを明らかにした。労働市場は軟調で、大部分の職種で賃金圧力は依然低迷している。」と同じくWSJ紙日本版が紹介していた。

27日のNY株式市場は、NYダウが前日比198ドル安、12,302ドルで取引を終了した。「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した米みずほ証券、大宮弘幸氏は「連邦債務上限引き上げ交渉が難航している、ベージュブックが米景気鈍化を伝えたことが株価を引き下げた。NY為替市場では、1ドル=77.91ドル 、1ユーロ=111.94円とドル、ユーロが売られた。NY原油は在庫増で需給緩和懸念からバレル97.40ドルへ値下がりした」などと解説していた。

28日の「ワールドWaveMorning」はドイツZDF,英BBCがトップで、ノルウエ―での爆破・銃乱射事件のその後を詳しく報道していた。ストルテンベルグ首相は「ノルウエ―に何ら不安はない。ノルウエ―は、オープンで寛容な世界だ。」と演説した。英BBCは「容疑者は9年間かけて準備していた」と容疑者が隠し持っていた爆弾を爆破処理したと報じた。

香港ATVは中国高速鉄道事故で遺族が事故処理を巡って中国政府に抗議して100人がデモ行進したと伝えた。一方、中国中央テレビは「温家宝首相は遺族にお見舞いを伝えた」のみ紹介、遺族らの抗議行動などは一切触れず、「中国は空母の改修を進めているが科学研究や調査に使うためである」と解説していた。

米国では米財政赤字上限引き上げで、8月2日の期限切れが切迫している。しかし、米国が抱える最大の問題は雇用が増えない構造に変わった事実から目をそむけていることだろう。雇用が増えなければ不安心理が増幅する。オスロの事件も外国人に仕事を奪われまいとする恐怖心から生まれたかもしれない。米国労働統計局の話は日本とて他人事では済まされまい。(了)

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