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米利下げ期待から、NYダウ63ドル高ー学校で教えてくれない経済学

2007-10-30 08:32:25 | 経済学
11月からガソリン、灯油、パン、ちくわ、かまぼこなどが一斉に値上げと、今朝の一般紙に出ていた。日本では新聞に出るとはじめて事実として認識されるから、この先、次々と、値上げが打ち出されてくるであろう。皆が飛び込むから飛び込む。皆が飛び込まなければ飛び込まない。そういう日本人特有の国民性が一番怖い。

NY原油先物市場で、一時、バレル93.20ドルで取引された。メキシコでの原油生産が減少しているとのニュースがこの日の材料に使われたと、今朝のWSJ紙は伝えている。メキシコ国有油田のPetroleos Mexicanosは、米国向けで最大の原油供給元として、原油上昇を下支えした。NY金先物市場で、原油高につれ高して、金相場が798ドルへ値上がりした。

原油相場押し上げ要因には、中東危機など供給不安材料に事欠かないが、最近は特に、米ドル相場が、先行き弱含みで推移するとの見方が影響している。

NY外国為替市場で、ドルは、一時、対ユーロで、1ユーロ=1.4438ドルと、ユーロが導入された1999年1月来の安値をつけた。為替市場に投資されていた資金が、原油など商品相場に投資先を移してきているためであろうとWSJ紙は解説している。

米ドルが売られやすい地合いがこのところ続いているが、サブプライムローン問題の被害が予想に大きいとの思惑から、米国の金融当局が、緊急的に0.5%幅で、一気に4.25%まで利下げするとの極端な見方まで出てきた。それがドル売り相場を支援している。

原油・為替・金利が3すくみになった状態だが、オイルサンドなど豊富な資源を持つカナダが買われ、その通貨であるカナダドルは、33年ぶり高値の、1ドル=0.9522ドルまで値上がりした。ドルは、対豪州道ドルについても売られ、23年ぶりの安値、1豪州ドル=0.9196ドルで取引きされた。原油高が、ドル売り、資源国通貨買いの流れをリードしている。

ここへ来て豪ドル上昇に弾みがついたのは、原油相場急騰に加えて、豪州の金利が高く、異常に低い金利で日本円を借り、豪州ドルを買う、円キャリートレードの影響が強く出ていると、WSJ紙は指摘している。日本国内では、目白押しの値上げが控えているが、消費者物価低迷を理由に、日銀は、かたくなに、利上げを忌避している。

追加利下げがほぼ確実視されているとして、10月29日のNYダウは、先週末比63ドル、1.8%高の13,870ドルで取引された。ただ、利下げには、ドル安という副作用がつきものだ。かたくなに利下げを拒否してきたバーナンキさんが、利下げに向けてアクセルを踏むほど、サブプライムローン問題は深刻の度を深めているのかもしれない。備えあれば憂いなし。ここはシートベルトを締め直して、ハードランディングに備えた方が安全かもしれない。〈了〉

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