ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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29日、NY原油(WTI)一時バレル52ドル台、5年8ケ月ぶり安値、ドル買われ一時、1ドル=120.71円

2014-12-30 10:03:25 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


「次なる頼みの綱はオリーブ油―原油安で痛手の米テキサス州」の見出しで「テキサス州の業者は数十年で最大規模の石油ブームで莫大な掘削権料を手にしていた。ところが今年6月バレル100ドルだった石油が半値近くまで下落した。保有する油井にオリーブの木を植える農家が増えている。アメリカは世界有数のオリーブオイル消費国だが、消費の97%はイタリア、スペインから輸入している。」と29日付ブルームバーグ電子版でLaurenEtter記者が書いていた。原油値下がりの余波として同じく29日付のブルームバーグでMomingZhou記者は「米国の石油リグ(掘削装置)の数が26日で終わる週の時点で、過去最高だった1,609基から1,499基へ8ケ月振り低水準に低下した。」と書いていた。29日、NY原油先物市場で石油(WTI)価格は5年8ケ月振りの安値、バレル52ドル台まで値下りした。後戻し軽質油WTIはバレル53.76ドル、重質油北海ブレンドは同57.96ドルと先週末比ほぼ横ばいで終えた。NY金先物市場は横ばいのオンス1,183ドルで取引を終えた。

原油相場の値下がりはサウジ石油相の「サウジは20ドルまで減産しない」との発言や「原油急落も米シェールガス生産者は中小企業が多く、採算割れでも生産を簡単に止められない。」との見方が多い。一方、石油の値段はドル建てのためドル相場が米国景気の確実な回復と米FRBによる利上げ時期が早まるとの思惑から独歩高を続けていることも原油安に影響している。29日、NY外国為替市場で、ドルが引き続き買われた。ドルは対ユーロで、一時1ユーロ=1.2143ドルと2012年8月の水準まで値上がりした。ドルは対円でも上げ、一時1ドル=120.71円まであり、1ドル=120.64円で取引を終えた。円は対ユーロでも売られ、1ユーロ=146.77円だった。この日のドル買いは29日、ギリシャで行われた3回目最後の議会投票で大統領選に十分な票が集まらず、1月25日に総選挙実施が決まった。その結果ギリシアで金融不安が再び起こるとの懸念からユーロ売り、ドル買いを加速したと29日付けブルームバーグでRachaelEvans記者が書いていた。

ギリシャで議会解散・総選挙が決まったことを受けてギリシャ国債が急落、10年物ギリシャ国債の利回りが一時、年12.21%まで急騰、一方、安全資産としてドイツ、オーストリア、オランダ国債が買われた。ドイツ10年物国債の利回りは過去最低を更新、0.541%まで低下したと29日、ブルームバーグ電子版でLucyMeakin記者が書いた。同記事によればギリシャ国債の急落でイタリア国債が売られイタリアの10年物国債の利回りは1.98%へ上昇したが、スペインは1.67%と横ばいだった。5年前のギリシャ危機の時はイタリア、スペインの国債も売られ、欧州ではドイツのみ生き残り、他は総崩れだった。楽観しすぎは禁物だが今回のギリシャ議会の動きを市場は比較的冷静に受け止めているようできわめて興味深い。

29日、週明けのNY株式相場は商い閑散の中、NYダウは15ドル安、18,038ドルへ下げたが、S&P500は2,090ポイントと新高値を更新した。原油安もエネルギー株に響かず利上げ吸収、ガソリン安で個人消費下支えすると受け止めた市場は不気味なほど静かだ。(了)

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