ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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SECがゴールドマンサックス提訴を嫌気、NYダウ125ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2010-04-17 09:38:50 | 経済学
“Tragic Flaw:Graft Feeds Greek Crisis(悲劇的キズ:汚職、収賄がギリシャ危機を食い物にしている)”とのタイトルで、A4、4枚半、MarcusWalker記者の記事を15日付けのWSJ紙が掲載していた。

「なぜギリシャはふんだんに金を使うが税収が少ないのか?多くのギリシャ人は、fakelakiとrousfetiの2つのギリシャ語が答えだと話す。」という文から記事ははじまる。Fakelakiは「ポチ袋」、rousfetiは「口利き(収賄)」を意味すると書いていた。

ポチ袋は、病院の患者から街中の魚屋さんに至るまで、いたるところで渡さなければならない「心付け」(賄賂)に必要不可欠である。口利きは、教員採用からギリシャ正教の坊さん選びに至るまで社会のあらゆる場所で見られる。ギリシャにおける賄賂と口利きの伝統が、水ぶくれに太った栄養不良の国を育てた。そして、信頼の危機がヨーロッパ全土をシェイカ―のように揺さぶっている。

ブルックリン研究所が近々まとめて発表予定の資料によれば、約40ケ国の多くに見られる事実は、財政赤字が贈賄に関与している。ギリシャとイタリアが最悪で、スペイン、ポルトガルが後に控えている。賄賂がなければギリシャは過去10年で黒字だった。賄賂がスペイン並みであれば、ギリシャの財政赤字はGDPの4%程度に収まっていたと書いていた。

ギリシャの家計は、一年で平均1,355ユーロ(125円換算:16万9,000円)を賄賂に支出している。運転免許取得、医者の予約、建築許可、税額免除など賄賂は多岐にわたる。最近では、不法就労関与や公債を高値で売り付けた関与で大物政治家が係争中である。

パパンドレア首相は、公務員を減らすと言っているが、公務員を減らせば賄賂はむしろ増える。ギリシャの公の機関の病院で心臓手術を受けようとすれば、病院へのキックバック費用がかさみドイツの5倍かかる。ドイツでは罪になるケースがギリシャでは心付けで罪にならない。これら全てが財政を食い物にしている。現在GDPの13%の財政赤字が2012年に3%に減るとの見通しは余りにも楽観的に過ぎると書いていた。

一方、16日のNY株式市場は、SEC(米証券取引委員会)が、ゴールドマン・サックスを詐欺容疑で提訴したとのニュ-スを嫌気して、前日比125ドル安、11,018ドルで取引を終了した。NY外国為替市場では、ユーロ、ドル共に売られ、1ドル=92.15~20円、1ユーロ=124.37~49円で取引された。原油は83ドル台、金先物はオンス23ドル下げた。

賄賂で汚染されたギリシャ。大銀行の詐欺容疑提訴だけで揺れるアメリカ株式市場。アイスランド火山灰被害で飛行機が飛ばない。中国青海の大地震。他人事で済まされまい。(了)

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