ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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ドル相場落ち着き、金885ドル、原油100ドル、NYダウ391ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-02 11:43:17 | 経済学
 有精卵か無精卵かの見極めもなしに、タマゴを抱いていても、時間の浪費である。不毛の議論という言葉があるが、無精卵を抱いておきながら、なぜ、かえらないのかと、喧々諤々の議論を、繰りかえしている人が、国会でも、企業でも、マンションの理事会でも多い。
 金相場がここへ来て、急落している。NY金先物相場は、一時、トロイオンス33.70ドル値下がり、結局、30ドル下げて、885ドルで取引を終了した。銀もプラチナも、パラジウムもそれぞれ急落した。
 金相場とドル相場は、特に、ここ1~2年、表裏一体の関係で動いてきた。ドル相場が歯止めなく下がれば、ドル建て値段を上げないと成り立たない。ところが、米FRBが、短期の目標金利を2.25%、公定歩合を2.5%まで、一気に下げた時を境にして、ドル相場に底堅さが生まれた。
 ドル相場をユーロ、円など6通貨をひとつの篭にいれて指数化しているが、その指標が、70台から72.566まで回復してきた。ドルは、対ユーロで、1ユーロ=1.5588まで値上がりした。対円でも、1ドル=101.98円まで、ドルは値上がりした。様変わりである。
 原油相場も、金同様に、ドルの反面教師としての役割を演じてきた。原油(WTI)がバレル110ドルを突破したとき、原油相場は、バレル150ドル、いや200ドルまで値上がりするとはやしていた。今、同じアナリストが、原油相場は、2008年には控えめに見ても、バレル90ドルまで値下がりするだろうと話している。水鳥もびっくりする豹変振りだ。
 NY原油は、4月1日、一時、バレル99ドル台まで値下がりし、結局、バレル101.05ドルで取引された。ブレント(重質油)も下げ、バレル99.94ドルで取引された。
 ドルが対ユーロで値下がりした背景は、スイス金融大手のUBSが、2008年1~3月決算で、190億ドル(約1兆9000億円)の損を出し、120億スイスフラン(約1兆2000億円)の赤字の見通しとなるとの発表とドイツの2月の小売高が、予想を下回ったためであると、今朝のウオールストリートジャーナル(WSJ)紙は解説している。
 新年度入りしたが、まるでツキ物がとれたかのように、NYダウは、先週末比391ドル高、12,654ドルで取引を終えた。ドルが対円で2円の上昇には、超低金利の日本で借りた円を売り、ドルに代えて米株を買う、円借りキャリートレードが力を貸した。NY株が下がれば円高、NYダウが上がれば円安という、教科書通りの動きである。
 ところで、いま米国では、住宅価格の下落と株の値下がりで、年金ファンドの401K不振が重なり、リタイヤの時期を先延ばしするひとが増えた。2月の労働人口で55~64歳の比率が一年前と比べて1.5%増え、65歳以上の比率も0.2%増えている。1929年の大恐慌の再来だという人も出てきたと、3月31日付けのWSJ紙は紹介している。
 日本でも、日本版401K(確定拠出年金)拡充を求める動きが出てきた。株価が下がれば年金の運用にも齟齬を来す。郵便局も保険会社も左前になる。日本では、預金しても、年0.2%の利子もつかない。これはいかにも異常である。米国は、公定歩合を2.5%まで下げてブレーキがかかった。ドルの底堅さも、利下げに歯止めがかかった影響が大きい。
無精卵からはひよこは生まれないことを、子供の時から、是非、教えておいて欲しい。(了)

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