ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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1ユーロ1.60ドル突破、NY原油119ドル、NYダウ104ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2008-04-23 10:59:57 | 経済学
 NY 原油 先物相場(WTI)が、一時、バレル119.90ドルを記録、結局、前日比1.89ドル高い、119.37ドルで取引を終了した。ドバイ原油(重質油)も値を上げ、バレル115.95ドルで取引された。
 ナイジエリアでのパイプライン攻撃、英国でのストライキ、OPECによる原油増産に対する消極的発言など供給不安に加えて、IEA(国際エネルギー機関)が、2008年の世界原油需要が、日量130万増加するとの発表や、3月の中国の石油輸入が日量400万バレルを超えた材料を蒸し返している。
この日の原油相場上昇には、ドル相場が、1ユーロ=1.6020ドルと新高値を更新したことも影響した。NY外国為替市場で、ドルは対ユーロで売られ、一時、1ユーロ=1.6020ドルを記録した。結局、1ユーロ=1.5984ドルで取引された。
NY株式市場で、原油がバレル120ドル直前まで値上がりしたことを嫌気した売りが出て、NYダウは、前日比104ドル安、12,720ドルで取引を終了した。この日の株価下落には、米国の3月の中古住宅販売件数が2%減、年率490万件へ落ちたことも影響した。
原油高を嫌気して、弱気見通しを発表した米化学メーカー大手のDuPont、ガソリン先高を連想して、AmericanExpress、GeneralMotorsの株価が値下がりした。特に、航空株の値下がりがきつく、米航空大手、UALの株価は37%値下がりした。Continenntal Airalines ,DeltaAirlinesそれぞれ17%値下がりした。
WSJ紙によれば、1980年4月につけた原油の過去最高値を2008年3月のインフレ率を勘案して計算すれば、バレル104.15ドルである。4月22日の相場は、その水準を15.22ドル、14.6%上回っていると紹介していた。
インフレとはドルの目減りのことである。値段は物の需給で決まることは、経済学のイロハであるが、原油、穀物、鉄鉱石、非鉄金属がドル建て表示であるため、ドルが対ユーロで値下がり懸念が出るたびに、投機資金が商品市場へ流れる傾向が定着している。
フランス中央銀行のChristianNoyer総裁が、4月22日、「ECB(欧州中央銀行)の利上げ案が、テーブルの上に置かれている。2009年にインフレ率を2%以下に抑えるために利上げされるだろう。」と発言したと今朝のWSJ紙は紹介している。
米国は、中古住宅販売高が減少したと発表したことで、4月30日に開かれる米FOMC(連邦公開市場委員会)で再利下げのお膳立てが整ったとの見方が強い。米国が利下げして、ヨーロッパが利上げすれば、米欧4.0% 対2.25%で、1.75%の金利差が、さらに拡大する。
お金は、本来、臆病な生き物である。安全志向が、からだの中まで浸透している。本能的に、安全な場所、安全な資産、安全な通貨への移動を繰りかえしている。
無精卵を抱いていてもヒヨコは生まれない。ところが、日本人は、一度、決めたらテコでも動かないことを美徳とするところがある。中曽根総理は、風見鶏と呼ばれて、揶揄された。動くことで、全人格が否定される。「海ゆかば」を歌いながら、多くの若者が藻屑と消えた。
カチカチ山の童話を子供に読ませない親が増えた。因幡の白兎の教えも示唆に富んだ話である。大きく変わるから大変と書く。大変な時代なのに、日本人は動こうとしない。(了)

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