しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

嫌われ松子の一生

2006年05月28日 04時14分44秒 | 作品名(か行)
第47回「あまりにも不幸せな女のおとぎ話」

映画を観ようと思う決め手の1つに「予告編」の存在があります。映画が始まる前に上映される予告編・・・それは、映画の印象的なシーンを切り取って、効果的に貼り付けし、観客に「お、この映画は、面白そうだなぁ。」を思わせるものである。もちろん、中には「予告編負け」している映画も多々ありますけど・・・最近では、「フライトプラン」がいい例でしょうか?

今夜の映画「嫌われ松子の一生」も、映画を観ようと思ったキッカケは予告編でした。「ま~げて~、のば~し~て~」の歌声で始まる予告編に思いっきりやられてしまいました。監督の中島哲也さんは、CMディレクターの出身。短い時間で面白い映像を作るのは、お手の物でしょう。だから、ちょっと「予告編負け」になるんじゃないかと心配していました。

映画は中谷美紀演じる「川尻松子」のあまりにも不幸な人生を、ポップな映像と多彩なキャストで描いていました。でも、どんなに明るく、時にはミュージカル仕立てで描いてみても、不幸なものは不幸なわけで、松子の一生はあまりにも不幸せで笑えませんでした。彼女は人生の選択を、その純粋で真面目な性格のせいで、ほんのちょっと間違えてしまうのです。その間違えかたが、間抜けなので笑えるのですが、それは「爆笑」ではなく「苦笑」なのです。

彼女のほんのちょっとだけ波乱万丈な人生は、1歩間違えると自分にも起こりえることで、実際に松子のような女性は多く存在するのでしょう。だからこそ、リアルな映像ではなく、アメコミのような非現実的な映像で綴ることで、エンターテイメントにしようとしたのでしょう。その方法は成功だったと思います。

点数は★★★★☆ですね。マイナス要素は、松子を殺した犯人が個人的には許せなかった事。あれでは、あまりにも救いがないのでは?それと松子を始め、周りの登場人物を同じ俳優さんが、ずっと演じるには、やはり無理があったような気がします。中谷美紀の2歳年下の弟を香川照之さんが演じているのは、どうしても馴染めませんでした。最後の松子は体型だけでなく、顔にも特殊メイクを施してもらえるとよかったかも。

お話があまりにも不幸なので、何度も観たいと思える作品ではありませんが、観て後悔する作品ではないと思います。ほんのちょっとだけ、誰かに愛してもらえていれば、きっと素敵な人生になっていたことでしょう。

嫌われ松子の一生 通常版 [DVD]
中島哲也,山田宗樹
アミューズソフトエンタテインメント


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