しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

デスノート Light up the NEW world

2016年11月06日 22時34分10秒 | 作品名(た行)
第413回「結局、誰に向けて作られた作品だったのか?」
かつて週刊少年ジャンプで連載していた「デスノート」。すでに週刊購入を止めていた私は連載されているのは知っていましたが、未読のまま前作の映画「デスノート」が公開されるという話を聞きました。それから興味を持って原作を読んだのですが、少年誌の連載とは思えないほどのダークな内容と会話劇、緻密な絵に加えて、奇抜な展開とヒットの要因を納得する内容でした。なので今夜の作品「デスノート Light up the NEW world」の製作を知った時は、前作以上の作品は無理だろうと思っていました。しかもオリジナルの脚本だなんて・・・

かつて死神が持つデスノートが人間界に落ち、それを拾った夜神月が多くの人間を殺し、理想の世界を作ろうと画策した。しかし、その企みは世界的名探偵Lの命を懸けた活躍によって阻止された。その事件から10年が経過した。再び世界では次々と人が死因不明によって死んでいく事件が多発していた。再び世界にデスノートが放たれたのだ。日本では以前の事件後から密かに活動を続けていた「デスノート対策班」が正式な対策本部となり、デスノートの所有者「新生キラ」を追いかけていた。デスノートオタクであらゆる情報を調べていた三島創は対策本部の中心となってキラを探していた。さらにはLの後継者として活躍していた探偵・竜崎もデスノートを探していた。そんな時、渋谷で次々と人が死んでいく無差別事件が起きる。デスノート所有者と思われる容疑者を追いつめるが犯人も突然、命を落とす。犯人自身も死をデスノートに書かれていた。対策本部が手に入れたデスノートに触れたことで死神から、人間界に6冊のデスノートが持ち込まれた事が明らかになる。やがて多くの人々を巻き込んだデスノート争奪戦が始まるのだった。

ツッコミ所が多過ぎて、どこから話したらいいのやら・・・。原作がすでに「死神」や「デスノート」「世界的名探偵」などという荒唐無稽な設定なのだから、それを生かそうとすればこうなるということなのだろうか?個人的には原作はその荒唐無稽さを細かいルールや伏線などで説得力のあるものに作り上げていました。このオリジナルストーリーはどこかで聞いたような設定、前作を真似たようなトリック、わざとらしいセリフなど、期待していた私の気持ちはどんどん盛り下がっていきました。

「6冊のデスノート争奪戦」などと大風呂敷を広げたものの、結局はあっさりと4冊は集まってしまい、残りの2冊も所在は近くにある。さらに6人(6体?)いるはずの死神は3人しか登場しないという、なんとも中途半端なものになってしまいました。もちろん、6人全てが登場し、所有者全員がとてつもない頭脳を持った人間だったら、2時間の上映時間の中での解決は出来ないでしょう。そういう意味では最近良くある、無意味に2部作にせずに一応の完結を見せたことは評価すべきなのでしょうが。

作品の点数としては★★★☆☆です。上映時間中に睡魔に襲われることはなかったので、それなりに面白かったのだと思います。ただ冷静になって考えれば考えるほど、粗が目立ってしまい、あそこはどうなの?あれはどうなの?と色々と考えてしまいました。そういう意味では誰かに薦めたいと思える作品ではありません。では製作陣は誰に見せたいのだろうかと考えてしまう作品でした。

可能であったのなら、原作者の大場つぐみに脚本を頼むとか、忙しければ共同にするとか、なんらかの形で参加させるべきだったのでは?と思いました。せっかく面白い世界観・設定なので、とても残念でした。

デスノート Light up the NEW world [Blu-ray]
東出昌大,池松壮亮,菅田将暉
バップ


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