ミドリ色の屋根は永遠に~René Simardに首ったけ~

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小さな生命②

2006年09月24日 | 小さな生命
 前回に引き続き「小さな生命」に込めたルネの想いを「セブンティーン」の特集記事より紹介いたします。

♪前回までのお話(「小さな生命①」)
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/38.html

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symbol1願いをこめて『小さな生命』を歌いあげる
========ルネの胸に秘められた愛

お金なんかなくたって

 さらにあたらしい不幸が一家をおそった。
 病の床にふしたパパにかわって、ママが働きに出、そのママにかわって、まだ15歳だった姉のオデットが、みんなのめんどうをみていた。
 そのオデットが、過労のためか、盲腸炎にかかってしまったのだった。
 パパの治療費だけでも苦しいところへもってきて、オデットは入院して手術を受けなければならない。
 「いいのよ、あたしのことなんか、それよりもあたしの分を、パパの治療費にまわして・・・・」
 オデットは泣きながら病院の車に乗せられた。
「オデット、だいじょうぶだよ。ぼくとレジスでがんばるよ。」
 そのころはもう、ママにもきょうだいにも秘密がばれてしまっていたルネは、オデットの手をしっかりとにぎってはげました。
 そして、オデットの涙をそっとハンカチでぬぐってあげた。
 その夜から、ルネのお祈りのなかに、オデットの名が加えられた。
「マリアさま、パパの苦しみ、オデットを病気からお救いください。」
 お祈りをしたあとで、ルネはレジスにきいた。
「ねえ、レジス、いちどにふたりものお願いをして、マリア様はきいてくださるかなあ欲ばりすぎじゃない?」
「そうだね。じゃ、こうしよう。おまえはオデット、ぼくはパパのお願いをしよう。」
「うん、それじゃもういっぺんやりなおしだあ。」
 貧しく、苦しかったけれど、ルネもレジスも明るさを失わなかった。2人でニッコリほほえみかわして、お祈りのやり直しをすると、ひとつのベッドに抱きあうようにして眠った。

コメント
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