遊び人親子の日記

親子で綴る気まぐれ日記です。

Sの継承

2014年03月31日 15時04分22秒 | 読書

          Sの継承   堂場瞬一(著)2013年8月発行

    50年前の日本と現在の日本で、よく似たクーデター事件が起こる。
    いづれの事件でも、幸運にも被害は最小限にとどまる未遂事件として終わる
    のだが。
    
    『誤った政治は誤った歴史を生む。誤った政治は倒さなければならない。
    そうしないと、過ちが長く続き、歴史が歪んでしまうからだ。一度失敗しても
    次の世代が引き継いで挑戦すべきだ』
    東京オリンピック開催前年、ある財界大物が、この理念に同意するメンバーを選び、
    政府転覆及び議員総辞職を掲げたクーデターを計画し実行しようとする。
    この時は、ある事情により実行直前に取りやめとなるのだが、
    毒ガス開発を担っていた青年は、その後もクーデターを諦められないまま時期を
    伺うようにしながら、ひっそりと田舎で塾講師をしながら暮らしている。

    そして、2013年の東京で事件が発生。
    Sと名乗る毒ガス犯が、国会議員総辞職を要求、国会議事堂裏で車に立てこもり
    都内各所への毒ガスを仕掛けたと、前代未聞のテロ事件を起こす。

    どちらの場合も、選挙を介しての議会制民主主義では、真の民主主義とはいえず、
    国の将来を危うくするのみ、選挙で政権交代しても、格差はなくならず、
    民意は反映されるわけではない、そんな政治不信からクーデター未遂事件へと
    駆り立てられていく。

    前半は、財界大物「国重」と、彼が選抜した優秀な理系学生「松島」を中心に、
    メンバーとクーデター計画の推移が描かれ、
    後半は、ネット上でクーデターを発表し実行する「S」を名乗る、
    松島の教え子「天野」の挑戦と、毒ガス散布を阻止しようとする警察の闘いが
    息詰るスピーディな展開。

    一見、ありえないストーリーのようにも思えるが、不可能ではない・・・
    2020年のオリンピックも刻々と近づくなか、少々怖くなる。
    本書中、古い時代に書かれたとしている体制批判、民主主義の在り方、理想から
    顧みるに、50年以上経た現在の政治状況にも充分通用しているのが悲しい現実。
    なんとなく不気味な政治犯罪の小説でした。

    母としては滅多に読まないタイプの小説ですが、面白かったです。

       わがまま母
    
    
    
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ヴァティカンの正体

2014年03月31日 10時20分49秒 | 読書

   バティカンの正体  
        ― 究極のグローバル・メディア
                         岩渕潤子(著)2014年2月発行

   興味を持って読んだせいか、すごく面白かったです。
   国の将来を描き、政策方針を決める立場にある人々に是非参考にして欲しい。
   自分は学生時代から、表面的にだけれどキリスト教の教理や文化に触れてきたし、
   随分前から『塩野七生』の著作を読んだりして、
   カソリックの大本山であるヴァティカンの組織、運営、人材の凄さは知って
   いたので(善き所悪しき所は別として)、ずっとこんな本が出る事を待って
   いた。本書を読み、ようやく書いてくれる人が現れたか・・・という思いだ。
   カソリック信者として描くヴァティカンはさまざまあり、小説の題材にも
   なってきたが、ヴァティカンを多角的に分析し考察し、そこから日本が学ぶべき
   ことを検証している、という点が本書が意義深いところだろう。

   内容は、ヴァティカンとは何か、というヴァティカンの成り立ちや本質から始まり、
   2,000年に渡るヴァティカンの成功、挫折、試行錯誤の歴史を経て存在しつづける
   術を探りながら、少子高齢化が進む今後の日本の生き残る方法のヒントを模索する、
   というもの。
   上手く要約できないので、本書の案内文を転載しておく。

   ・・・日本は、急激な少子高齢化を避けて通れず、国際競争に生き残って行けるとは
   到底思えない。そういう時代だからこそ、地上の権力を失った時にヴァティカンは
   何をしたのかを考察することは、我が国が後世に及ぶ文化的存在として生まれ変わる
   上で大きな示唆を与えてくれるような気がするのだ。・・・・

   ―
   19世紀半ばに至まで、広大な教皇領の支配を通じて宗教的支配者としてのみならず、
   地上における君主としても絶大な権力を振るったヴァティカン。黎明期より多くの
   地域に特派員を派遣し、情報収集、編集して世界へ向けて再発信する国際的メディア
   という側面を持っていた。激動の転換期を幾度となく生き延びてきたヴァティカンの
   メディア戦略を歴史軸で俯瞰し、宗教改革、対抗宗教改革における生き残り策に
   焦点を当て、いま日本が学ぶべきことを検証する。現世での支配権を失った後、
   文化的存在へと変容を遂げることで、普遍的地位を強固なものにした経緯について、
   多角的に考察を行う。
   ―
   そして、 あとがき より
   ・・・  産業競争力の衰えと共に、世界への影響力がて行かしつつあることを実感
   している日本。
   その日本が、これから進むべき道を考える上で、知的プロフェッショナル集団であり、
   文化的存在であるヴァティカンは一つの興味深い参考例であることは間違いないだろう。
   ただし、そう簡単に真似の出来るモデルではないかもしれない。
    ローマを永遠の都とするため公共事業に投資して、インフラ整備、教会の修復や新築、
   美術品を発注し続けた教皇たちの慧眼と深謀遠慮は、目先の節約よりも大きな利益を後代
   の人々にもたらした。そのことは、もっと話題に上ってしかるべきだし、多くの示唆に
   富んでいる。壮大な都市計画や芸術は無駄な贅沢ではない。それは後代の人々を養うため
   の健全な投資だと考えることもできるのである。・・・

   昨年に娘とした2回の海外旅では、特にスペインの世界遺産の数々を目にし歩きながら、
   その素晴らしさに感動しつつも、そこに暮らす人々の姿を見て、色々と考えさせられる
   ことが多かった。
   たとえ失業率30%でも、歴史遺産を守りながらノンビリと生活している人々の幸せそうな顔、
   経済的に最先端で豊かといわれる日本人の通勤ラッシュの様子、幸せとはいえないような
   イライラした顔の波、、、この違いは何なのか? どこからくるのか?

   また著者は「クール・ジャパン」を世界に売り出そう!という政府の恥ずかしくも馬鹿げた
   政策に対しても、厳しい忠告を述べていて、そこにも大いに共感した。
   そんな私の個人的な想いや考えと重なり共感する部分もあり、
   且つ、新たに気づかされる指摘もあり、読んでいて面白く有意義な時間を過ごせました。
   お薦めの一冊。

     わがまま母
   
   
   
   
   
   
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スクール 土曜版

2014年03月29日 15時00分30秒 | スポーツ

    3月29日(土)晴れ

   朝のうちは曇っていたのですが、昼からは晴れて汗ばむ陽気になっています。
   洗濯物が一日で乾く! ってなんてスッキリして気持ちいいんでしょう

   3月もアッという間に過ぎ、もうすぐ4月、新年度新学期を迎える季節ですね~。
   母の暦では、退職してから毎年参加している4月の大会が一つの区切りになっていて、
   大会が終わったら新年度、って気分になるんです。
   なので、あとチョッと頑張らなくちゃ。
   
   今日のスクールは、その大会を意識したメニューで、距離がグッと短くなってます。
   そろそろ「タイムを上げて仕上げる」段階にきていますからね。
   先週やった腕立て伏せの後遺症(筋肉痛)が一週間続いて大変だった母、
   今週は肩甲骨周りのストレッチだったので、密かに「ホッ」
   二人一組で行うのですが、これをした後は、背泳ぎのストロークがラクになります。
   背泳ぎ苦手な母でさえ、気持ちよーく大きなストロークになりますからねえ。
   でも、肝心のクロールではあまり実感がなかったな~
 
     【メニュー】
 w-up   100×1   4:00  ch SKPS
 swim   50×4×3s 1:15  BC 左足フィン/右足フィン/両足フィン
 Rest     1×2     0:30  フィンの履き替え
 Drill    25×8   1:00  CH 各自自由に
 swim   (25×4)×3s   1:00  S1 2H1E1H 
 Rest     1×2   1:00
 down    50×1   2:00
 total    1,250m
   
   ここのところ毎週、フィンを履いて泳いでいて感じるのは、
   フィンのお陰でしっかりキックが出来ていると、
   自然と体が浮いてくれるので、プルが本当にラクになって、
   色々と意識しながらストロークする余裕ができる。
   つまりそれがいいスイムに繋がる、ということ。
   どうしたら、自分の足だけで、フィンを履いたみたいなキックが
   出来るようになるんだろう?
   ボディポジションが上がるだけでこんなに泳ぎが変わるとは・・・
   こうして少しづつでも未知の世界を知り体感すると、
   なかなか水泳は止められないね
   で、肝心の25mのハードのセットですが、
   1セット目だけタイムがマアマア、なんとか3本もったけど、
   2セット目からは青息吐息。。。
   ほんと今シーズンは、25mが辛くなってきたわ~。。。
   やはり25mは今年で卒業しようかな・・・と思う今日この頃です。

      わがまま母
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自主トレ!

2014年03月28日 14時50分46秒 | スポーツ

    3月28日(金)晴れ
  
   春がきた~♪ ような陽気でこちら陸奥もあったかです。
   つい先日、梅の開花のニュース映像を見たばかりでしたが、
   この気温が続けば、まだ眠ってる桜の蕾も目覚めるかな・・・。
   そして、今週の月曜日にクリニックに行った時に見た欅並木↑は、
   まだまだ枝は裸ん坊でしたね~。
   これから芽吹く鮮やかな若葉、新緑が楽しみです。

   さて、先週はお彼岸でお休みだった自主トレですが、
   今日は大会に向けて各自が自分の種目に集中出来るような構成になってます。

     【メニュー】
 w-up   400    ch SKPS
 sculling&pull   50×4   2'00”  IMO
 kick    50×3×2s  1'40” 1t=Fly-Bc 2t=Bc-Br 3t=Br-Fr
 swim   100×3   3'00”  IM
 loosen   100
 swim    200×1
       100×2  2’30“  Fr
       50×4  1'40”  S1  1.3t=HE  2.4t=H
       25×4  1'00”  S1  H
 ターン練習  12.5m~ターン~12.5m ×4   S1
 SD     25×4
 down   300
 total   2,500m
 
   トータルの距離が減り、強度が上がっているので、
   指示通り真面目にやれば、けっこう大変です。
   ですが、そこは熟女スイマー、手を抜くところは心得ているので
   そんなに真剣にはやってないので大丈夫
   ただ、1コメにエントリーしてる人は、1コメに注力し、
   200mの人は200mで頑張って、他は軽く流す。てな具合に。
   で、私みたいにエントリーが25m中心の場合は、、、
   ほとんど流す・・・じゃなく、そこまではサボってませんよ。
   自分的には、ここんとこ、1コメや100mの泳ぎの方がいい感じ。
   もうすぐ4月、そろそろ短距離に集中した泳ぎがしたいものです

     わがまま母
   

    
      
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母娘旅(箱根編-6)

2014年03月27日 14時16分05秒 | 
        

   箱根3日目は、
   特に何処も観光せずに、朝ご飯を食べて少し休んだら帰る予定。
   なので、ゆっくりと朝食ブッフェを味わいました。
   和食好きな娘は、この日もごはんに合うおかずを色々選んでいました。
   母は、テーブルを色々物色した結果、和洋折衷になりました。
   サラダと温泉卵をメインにし、娘が「だし巻き卵も美味しかった」というので追加。
   しらす干しが大きめで美味しそうだったので大根おろしと一緒にお皿へ。
   モロヘイヤのお浸し(前日は法蓮草のお浸しでした)やひじきなど、、、
   ヘルシーな食材を選んでいますが、多すぎるかしら?
   娘もなかなか精力的にアタックしていましたね~。笑
   一人暮らしでは、こんなに品数豊富な朝食を準備するのは難しいですから、
   「今でしょ!」とばかりに、ハリキッってました。
     
   お昼前のロマンスカーの座席指定をとってあったので、
   のんびり宿を出て、彫刻の森美術館の塀越しに見える彫刻を眺めたりして、
        
   登山電車で箱根湯本駅に向かいました。
   駅前の通りをウロウロしながらお土産などを物色していたら、
   11時前というのに、何軒かのお蕎麦屋さんの前にはもう人が並んでいます。
   「美味しそうだね~、でも、さすがにまだお腹空かないよね~」
   と残念がる母と娘。箱根のお蕎麦は美味しいですもんね。

   ロマンスカー内では、
   フリーパスに付いてくるクーポンを使うと少しお得らしいので、
   母はスペシャルコーヒーを頼んでみました。
   可愛いお姉さんが席まで持ってきてくれましたが、
   う~ん、それほどでもないかも・・・。
   娘は抹茶ラテ。

   この日は、都内近くで、風で電線にひっかかったビニールを取り除く作業のため、
   しばし電車が停止し、30分程遅れましたが、無事新宿駅に到着。
   母の誕生祝いだった箱根旅、娘のお陰で楽しむことができました。
   ありがとう♪     また、よろしくね・・・笑

     わがまま母

   
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母娘旅(箱根編-5)

2014年03月26日 13時57分15秒 | 

   箱根2日目(3/17)
     午後はゆっくり強羅公園を散策して、夕方早めに宿に帰りました。
     快適な部屋で、娘に母の白髪を切ってもらったり(笑)
     荷物を片付けたり、、、しばしくつろいでから温泉へ。
     明るい時間に入る露天風呂って、なんか気恥ずかしかったな~。
     母としては、夜空に光る月を眺めながら入る方が落ち着きますね。
    
     さて、お待ちかねのお夕飯♪
     やはり和定食なのですが、昨夜とはメニューは全く違いましたよ。
    
     先付けは蛍烏賊と分葱の辛子酢味噌味噌でした。
      前菜やお造り
       
      煮物(若竹煮)
        
      焼き物(鰆早春焼き)
         
      強肴(富士の鶏照り焼き)
         
      蒸し物(道明寺桜葉包み)
          
     この他に、お椀のかわりとして、豆乳鍋もありました。
     お食事(減農薬米 あきたこまち 赤出し汁 香の物)
           
      デザート(桜ムース 苺水晶寄せ キウイ)
          
    この夜も、母娘ともに食事と一緒にアルコールを少々頂きましたよ。
      
    お風呂が建物の一番下にあるので、そこから上を見上げるとこんな感じです。
         
    このエスカレーターが、3段ほど上へ続きます(別にエレベーターもあります)
    
    2日目は、早めに夕食を食べ終え娯楽室へ。まだ人が少ない、チャンス!
    ということで、娘念願のピンポンを、母は浴衣の裾をはだけながら相手しました(笑)
    動いて汗もかいたところで、娘に誘われ、母、初めてのダーツに挑戦。
    1セット目は、ビギナーズラック☆ 真ん中に当り音楽がなったりして勝利。
    2セット目は、ピンポンの疲れがでたのかダーツが全然刺さらなくなっちゃった。
    もうヘロヘロ。。。
    諦めて、再び温泉に入り、マッサージ器にのって、大人しく寝ました。
    おやすみなさ~い★

       母


    
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スクール 火曜版

2014年03月25日 14時51分08秒 | スポーツ

   3月25日(火)晴れ

   晴れています。ゴールデンウイーク頃の気温とのこと、暖かいです。
   でも、風が吹いているので、花粉症の身には辛い季節。。。

   写真の山は、彫刻の森美術館駅から見える箱根の大文字焼きのあと。
   何故箱根で大文字焼きなのか? 
   疑問に思いながら眺めたのですが、聞いてこなかったな~。
  
   さて、3月最後の火曜スクールは『クロール』。
   母は、先週休んでしまいましたが、今日はなんだか参加者が多かったですね。
   いつも通り、100mのアップとキックとプルそれぞれ50m2回づつの後に
   ドリルをしながらクロールの練習です。
   〈クロール〉
 ① 25×4     8回キック→片手プル→8回キック→繰り返す
 ② 25×4     片手スイム(反対の手は体側で)
 ③ 50×4   1:40  プル  足首ブイ25m+普通にブイ挟み25m
 ④ 50×4   1:30  スイム  FR Form
 ⑤ 25×8   1:10  スイム  CH 奇数回=12.5mH-12.5mE
                    偶数回=25mH
  
   これにダウン50mを足して1,150mのスクールでした。
   片手スイムは苦手ですが、これらのドリルの後のスイムは姿勢がキチンと
   締まった感じがして、気持ちよく泳げます。
   まだ、どうしても呼吸の時にキックの足がブレてしまいますが、
   コーチの手に当たる回数は減ってきました。
   このいい感じのままに、ハードも泳げるといいのですが、どうもそこが
   上手くいかないんだな~。。。
   この泳ぎの感じは、短距離よりも100mとかの方が、活かせる気がする。
   今の自分の泳ぎをリアルタイムでチェックできたらいいのに・・・
   まあ、見ないうちがハナってこともあるからね。
   大会までもう一ヶ月もないから、ここからは、怪我や病気をしないように
   気をつけて練習しましょう!

      わがまま母
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ひこばえに咲く

2014年03月24日 13時51分01秒 | 読書

   ひこばえに咲く    玉岡かおる(著)2013年11月発行

   生涯をひっそりと、青森津軽の自宅の離れにある土蔵をアトリエとし、
   地元津軽の風景と人、特に林檎の木、花、林檎とともに生きる人を題材に
   あくまでも「自分のため」に絵画を描き続けた孤高の画家がいた。

   ある時、偶然彼の画集を目にして以来、気になったしようがなくなる
   銀座の画廊の娘「香魚子」が、津軽を訪れてみるところから話が始まる。
   その老画家は、津軽のゴーギャンとも言われていたが、
   描く事以外には無頓着なため、作品を発表せず、売る事もせず、
   倉庫の二階に150点以上の絵画をビニールシートで覆い無造作に置いていた。
 
   「こんなところに押し込むしかない繪を、どうして一生懸命、描いているんですか?」
   という香魚子の質問に、
   「そりゃあ絵描きは絵を描くだろ。船頭が船を漕ぐようなもんだ」
   ― おれはただ・絵を描ければ・それでよい ―
   「生活ってが? 食ってぐぐらい、なんとしてもでぎるべ」
   そんな言葉に衝撃を受けた様子の香魚子に、気の毒そうにこういう。
   「描くためだけの絵もあるんでねえか」

   この衝撃の出会いから、香魚子の働きによって
   津軽の画家「ケンさん」こと「常田健」の個展が銀座の画廊で開催されることとなる。
   入場者数もうなぎ上り、作品は絶賛され、彼の名が世に広く知られる事となった。
   そんな異色の画家「常田健」の生涯を描きつつ、
   「ケンさん」と幼い頃に運命の出会いをして、自分も絵描きとなり、
   後に「ケンさん」を「オヤブン」と呼び生涯慕う「ふく」や
   画家の従兄弟、家族、、、彼を支えた人々の人生もそれぞれに、感動的。
   あくまでも小説なので、彼の伝記として描かれているだけではなく、
   香魚子の仕事や恋、父親との葛藤などもスパイスとして加味されているので
   とても面白く、あっという間に読み終わりました。
  
   小説として、人物や設定にも様々なアレンジがされている訳ですが、
   それを踏まえつつも
   こんな画家もいたのか、、、と、人の生き方の有り様に想いを馳せ、
   厳しい自然環境なはずの津軽も楽園となることに、感慨深いものがありました。
   
   著者自身が、「ケンさん」の絵に惚れ込んだからこそ、
   これだけ面白い小説となっているのでしょう。


      わがまま母
   
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母娘旅(箱根編-4)

2014年03月24日 11時08分46秒 | 雑記
             

   箱根2日目の午後
  ロープウエイとケーブルカーで強羅まで戻ってきました。
  温泉でゆっくりする”のが目的の旅でしたが、貧乏性な母と子なもので、
  「せっかく来たんだから、」と色んな所に行って珍しいものを見ようとしてしまう。。。
  そこをグッと抑え、午後はのんびり強羅公園を散歩することにしました。
 
  強羅の登り道をずっと登り続けるのはキツ過ぎるかなと思い、
  強羅駅の手前、公園の一番上あたりの駅で下車してみました。
  少し歩いたら、ちょうど公園の一番上の出入り口!
  ラッキーなことに強羅公園は入場無料♪ (箱根フリーパスを使ったからかなあ?)
  まだ雪の残る時期なので、木々も花々も淋しい公園の風景。
  フランス式の回遊庭園だそうで、バラ園が自慢らしいのですが、
  まだ全然ですからね。なので人が少なくて良かったです。
  上↑と下↓の写真の「ヒマラヤ杉」が庭園のシンボルなのかな~。
        
  係の人に温室のクリスマスローズがお薦めと教えてもらい、温室中心に鑑賞しました。
  庭園の中心にある噴水付近、晴れていて気持ちよかったですよ。
            
      
                   
   里帰り桜(ワシントンからの)→  
        
        
   日本庭園と茶室もありました  
            

   クリスマスローズの温室
        
                 
   他にも、熱帯植物やハーブなどの温室が2、3棟あり、さまざまな植物が楽しめます。
        
              
                     
         
             
                       
                  
     パパイヤ →  

   花言葉がなかなかユニーク(笑)→  
   どういう意味でつけたんでしょうね?
        
         
                 
   さすがに、熱帯植物の温室では汗だくになり、坂を下ると公園入り口にでました。
   きっとバラの時期には大混雑するんでしょうね~。
   広さも程よいし、今回は人も多くはなく、私達はのんびり散歩出来てよかったです。

     母
    
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母娘旅(箱根編-3)

2014年03月23日 12時04分03秒 | 

   箱根2日目(3/17)
   昨夜早めに眠りについた娘と、睡眠剤が5時間で切れた母共に
   早朝から目覚めてしまったもので、予定を早め、
   7時半から始まる朝食ブッフェに行ってみました。
   それでももう、レストランは混んでいて、ブッフェに行列が。。。
   皆さん、朝から元気ですね~。
   和洋色々種類が豊富なバイキング方式、母はサラダをメインに洋食中心、
   娘はごはんとみそ汁の和食中心にチョイス。
   
   しっかり腹ごしらえをして、箱根2日目の遊覧に出発です!
   昨日は強風で運行をやめた遊覧船も動くようだし、ロープウエイも問題なさそう・・・
   とりあえず、強羅からケーブルカーとロープウエイを乗り継ぎ、
   桃源台から芦ノ湖を海賊船で遊覧、元箱根に渡り、前回雲に隠れて見えなかった
   富士山を眺める絶景ポイントという成川美術館に行ってみることに。
   そして帰りは、天気や時間次第で適当に、、、という予定で歩き始めました。
   
   強羅からケーブルカーに乗り
         
   ロープウエイに乗り継ぎ
        
   まだ所々に雪が残っていますね~
      
   大湧谷が見えてきました 
   やっぱり迫力ありますね~
      
   前回、大湧谷は歩いたので、今回はパスしました。
   と、わあ~・・・ロープウエイ内で一斉に歓声が上がります!
   富士山だ~♪ 母念願の富士山が春霞の向こうにきれいに見えてきました。
        
   母は上手く撮れず、娘に任せました  

       
   やっぱり富士山は綺麗で大きい・・・(子供みたいな感想になっちゃいましたが)
   朝、早めに行動を開始したおかげで富士山を満喫できました。
   桃源台では、駅を駆け足して海賊船に乗り込み、ホッ。でも様子が違う。。。
   新しい海賊船は、前1/3が特別席となっていて、別料金(490円)を支払うシステムに、、、
   別にそこまでしなくても、、、と後部座席を探すも満席。。。
   一般席、甲板では、前回同様中国語が多く聞こえました。
   
   船長さん?確か海賊船だよね? 
    かっこいい~     
          
                
   元箱根に到着   
        
   
   成川美術館に着いてすぐは富士山が綺麗に見えていましたが、
    館内で日本画を鑑賞しているうちに、ぼんやりとしか見えなくなっちゃいました。
      
   美術館を後にしたのがちょうどお昼頃なのですが、
   朝ごはんを食べ過ぎた母子はまだお腹が空かず、、、
   湖畔を少しだけブラブラ、、、が、
   食いしん坊の鼻がヒクヒクと動く美味しそうなパン屋さんを見つけ(すごく並んでましたが)
   順番待ちしながらも名物のパン数個をゲット!
   パンを片手にして満足したし、もう来た路を戻ることに決め船着き場へ。
   再び、満員の海賊船に乗って帰ります。
    これは海賊船っぽいですね~ 
     
    船内は座る所がないほど混雑していましたよ~。。。
       
           
    さすがにお腹が空いてきて、強羅まで待てないかも、、、
    急遽、ロープウエイを大湧谷駅で途中下車、駅中のベンチでランチしました。
    熱いカフェラテを買って、元箱根で買ったパンをほおばる母娘。
    お店名物らしき「箱根パン」や「黒卵パン」
   
    2番人気という「カレーパン」や「くるみパン」などを
    モクモク立ちのぼる蒸気を眺めながら頂きました。
    「カレーパン」が絶品でした!(外側サクサク、カレーは大人味で美味)また食べたいです。
         
    この後は、強羅公園を目指します。
        
              
   帰りのロープウエイからみた富士山はだいぶぼんやりですね~
           
                 
             

    つづく(次回は強羅公園の温室を)
          母
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