このやさしき大地 ウィリアム・ケント・クルーガー(著)2022年10月発行
ショボショボ眼を騙し騙しながらも一気読み。
興味深い設定に始まり、困難な状況にありながらも逞しく生き抜こうとする少年達、
彼らと関わる善悪混ざり合う大人達、アメリカの大地を舞台にし、移り変わっていく景色、
様々な体験、それぞれの愛が、川の流れとともに通り過ぎていく。
命の危険や困難にも、目指す所へ進もうと強い意志を持ち続ける少年たち。
ハラハラドキドキしながらページをめくり、そして感動を味わいました。
体調不良が続いている今は、「感動の一冊」という貧弱な感想しか書けませんが、
素晴らしい小説でした。
わがまま母
— 本書の案内文(早川書房)—
1932年、ミネソタ。
ネイティヴアメリカンの子供たちが集団生活を送るリンカーン教護院。唯一の白人で
ある孤児のオディとアルバート兄弟は、生意気な態度で日頃から院長に目を付けられて
いた。
ある日、横暴な管理人をふとしたことから殺してしまったオディは、兄のアルバート、
親友でスー族のモーズ、竜巻で母親を失い孤児になったばかりの幼いエミーと共に、
教護院から逃げることを余儀なくされてしまう。
オディとアルバートのおばが住んでいるというセントポールに行くため、四人はカヌーで
川を下り、一路ミシシッピ川を目指す。
旅の途中、出会いと別れを繰り返した四人が知った秘密とは・・・?
エドガー賞受賞『ありふれた祈り』の著者が贈る、少年少女の一夏の冒険と成長を描いた
感動のミステリ。