遊び人親子の日記

親子で綴る気まぐれ日記です。

燃える男

2017年11月13日 11時11分11秒 | 読書

        燃える男    A.J.クィネル(著)2000年4月発行

   チョーかっこいい男が主人公のハードボイルド小説。
   
   男も女も、その生き方に惚れ込んでしまう主人公「クリーシイ」は、
   元外人部隊の傭兵で、もう若くはなく外見もいいとは言えない初老の男。
   が、傭兵時代の彼は、まるでランボーのモデルだったかのような活躍を
   し、存在感のある人物だった。

   ある日、突然、傭兵時代からの親友で引退後ナポリ郊外で
   ペンションを経営している「グイドー」の元に現れたクリーシイは、
   ひどく疲れ果てているように見えた。
   親友のグイドーは、クリーシイをゆっくり休ませながらも
   彼の心身を案じ、「何か別のことをする必要がある!」と思い、
   ミラノの実業家の娘のボディガードの仕事を紹介する。

   気が進まず、渋々ミラノに向かったクリーシイだったが、
   11歳の少女「ビンタ」のボディガードとして雇われることになる。
   闘いに疲れ、生きる意欲を失っていたクリーシイは、
   少女を守る仕事を続けるうちに心が癒され、徐々に自分を取り戻して行く。
   生き生きとしたビンタと過ごす日々に、充実感を得て、
   ほのかに幸せも感じ始めた矢先、突然、彼の目の前で
   ビンタが誘拐され、自身も瀕死の重傷を負う。

   大手術を経て、目覚めた彼は「誰がビンタを誘拐し殺したのか?」
   入院中から密かに追求、調べ始める。そして、
   ビンタの復讐を心に誓い、計画実行に必要なあらゆる準備を開始、
   己にも厳しいリハビリを課す。
   親友グイドーに復讐に必要な助けを得る一方で、
   自分も着々と体を鍛え直し、奇跡の復活を果たす。
   回復したクリーシイには、完璧な復讐のプランも完成していた。
   
   退院後、ついに、彼の凄まじい復讐劇が始まる・・・。
   ここからが、クリーシイの真骨頂発揮!
   スリル満点で怒涛の展開となり、勢いが止まらない。
   まずは、誘拐の実行犯グループを始末し、
   人質事件に関与した上級マフィアを抹殺。
   じわじわと、イタリアを牛耳るマフィアのボスの足元にまで迫っていく。
   
   自分を愛してくれた少女ビンコのため、己の人生の全てをかけ、
   無謀とも言える闘いに挑んだ男のかっこよさは半端ない。
   それとともに、彼と関わる登場人物たち、
   親友グイドーやマルタ島のゴゾの人々や女性たちも、
   人間としての魅力に溢れていて魅力的だ。
   また、地中海、イタリアの景色、気候、食事シーンなども楽しめるし、
   このジャンルの小説はあまり読まない母が、
   とにかく面白く、グイグイ引き込まれ一気読み。
   多少、時代背景は古いけど、かっこいい男に時代は関係ないね。

   ただ、題名の『燃える男』ってのは、チョッとダサいと思うけどなあ。。。
   (原題は『MAN ON FIRE』)

       わがまま母
   
   
   
   
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