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さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

イーブンラウンド「復権」への契機となる? シャクール、ブーイング降り注ぐ戴冠

2023-11-18 05:07:47 | 海外ボクシング



ということでWOWOWオンデマンドのアーカイブ、ちゃんと置かれていたのでざっと見てみました。簡単に感想です。


メインはシャクール・スティーブンソンがエドウィン・デ・ロス・サントスに判定勝ち。
しかし互いに警戒が強く、探り合い、外し合いに終始し、序盤の内から場内はブーイング。

セミのエマヌエル・ナバレッテ応援に来ていたヒスパニックから?何か声が飛んでいる。
ナバレッテの愛称「バケーロ、バケーロ」と言っているように。

サントスは上半身だけ見たらウェルター級かと思うような身体付きで、なおかつ手が速く、反応が速く、パンチがある。
シャクール、いつも以上に警戒しないと危ないかも、と思ってはいた相手ですが...もう警戒してどうというのではなく、相手が手を出そうという気になる前に動き、遠ざかり、という具合。

しかもそれを試合全般通じて変えない。
セコンドもそれを後押しする指示をしている、と。
要は相手が強い、崩れない。だから何もしない。仕方ないから、という。
そして「それで良い」と本心から思っている、のでしょう。



最終回、シャクールはクリアに鮮やかに勝っている選手の如く、大きく動いて外し、逃げ切り体勢。
本人としては、ジャブを当てている、というより、タッチしている、という感じ...何しろそれで勝っているつもりらしい。
見ていて、この程度でよく、そんな確信が持てるものだと不思議でした。全然足りなかろう、と思いましたが。
見ているこちらはどっちらけでした。

しかしある意味、ハートが強い。勝つためにやっている、と言えばその通りだけど、それ以外ホンマに何も無い。
前回の吉野修一郎戦は、相手の力が違ったとは言えるでしょうが、それを抜きにしても本当に良い印象が残ったのに。
今回は本人も言うとおり「不調」でもあったのでしょう。

対するサントスは、強打という売り以外の「性能」でも、シャクールと渡り合える証明をしたが、この内容では勝ったも負けたもない、という感じだった、かもしれません。
確かにもう少し違った攻め口が欲しいところでしたが、あれ以上無理をすると、シャクールのヒット(タッチ)が増えるだけだったか。


もちろん技術戦として高度だった、という見方もあるのでしょう。
しかし警戒、索敵、情報収集、回避「だけ」で終わり、それをもってハイレベルな試合、という評は、やはり無理です。
やはり全部引っくるめて、酷い凡戦だった、と思います。


実際、終盤になる頃には、見ていて腹を立つのを通り越し、呆れかえっていた、というのが正直なところです。
現行の採点方式、イーブンラウンドは(余程のことがない限り)つけない「振り分け推奨」の採点方式が、この試合を契機に見直されるんではないか、と思うほどでした。

ついでに私の採点はというと、アホらしいて途中で止めましたんで、きちんとしたことは言えないですが...全体の印象としては、シャクールに二つ、サントスに三つか四つ振って、残り半分くらいは全部10-10。
118-117か、118ー116でサントス、ってところじゃないかなあ、と思った次第であります、ハイ。




セミはエマヌエル・ナバレッテがロブソン・コンセイソンと1-0ドロー。
ダウンを二度奪ったナバレッテが、かろうじて王座を護ったという試合。

序盤は解説の西岡利晃が言うとおり、ナバレッテが少し重いというか、130ポンドにまだフィットしていない感じ。
スウェーして外したつもりが、コンセイソンの右ストレート、クロスや左フックを外せない、という場面がある。

しかし4回、硬い左フック好打から、右フォローでダウンを奪う。ナバレッテの流れになるかと思ったが、5回またコンセイソン踏ん張り、取り返す。
5回終わりで取り合ったポイント6つのうち、コンセイソン4、ナバレッテ2と見るなら、コンセイソンに充分勝機あり、だったが。

7回、ナバレッテの右クロスが効いたか、下がるコンセイソンに右ボディーで追撃、二度目のダウン。これが結果として痛かった。
その後は両者苦しいながら懸命の攻防が続き、終わってみて微妙、コンセイソン僅差勝利か、ドローか、と思ったら、ちょっと違いました。


同じく判定、僅差でしたが、こちらはメインと違って、双方強みも弱みもほぼ全部さらけ出して、見ている方にも伝わるものあり、得心いった、という試合。
再戦どうのという話は、メイン共々あるのかもですが、やる意味を感じるのはセミの方。
メインの方は、なんでこんなもん、二回も見ないかんのや、と問い返したいくらいです(笑)。


話は戻ってナバレッテ、コンセイソンの今後ですが、トップランク参入なったオシャキー・フォスターとの対戦となれば、かなり厳しいんでは、と思います。
まあフォスターとて、巧いことは巧いが、色々と未知数なというか、万全ではないなあ、という部分もありはしますが。

でも、その辺も含めて面白そう、とは言えるでしょうね。
メインの彼が持つ、見ていてちっとも楽しくない「万全」の数々に、辟易させられた今となっては、余計にそう思います。



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2 コメント

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Unknown (アラフォーファン)
2023-11-18 06:08:21
はい、まさかリゴンドーの再来を見るハメになるとは。
これだからライブを金曜日にやったのかなと思った次第です。土日にこんなん見れるかと。
月曜日ですか。これテレビでエキサイトマッチやるの。友人には見るとしたら録画後1.3倍で見ることおすすめします。そしてすぐ消せと。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2023-11-19 18:25:30
>アラフォーファンさん

リゴンドーならまだ、歳行ってからプロになったんやし、という言い訳もありましょうが...(笑)。若い者が何やってるんや、という意味では、シャクールはより深刻ですね。
内容故に平日行きとはさすがにきついでしょうが(笑)でも今後、どうなりますかね。例えばですが、デービスと組んでもこんなことになりかねない、という悪いサンプルケースとして見られたら、もう大きな試合出来なくなるかもしれません。
今回の試合に関しては、別に見なくて良いよ、とご友人には言われた方が良いのではないでしょうか。見るのはセミだけで。メインは見るなら漫画読みながら横目で、とか、ケータイのゲームしながらとか、それで良いよ、と。
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