昨夜のフジNEXT生中継は、三試合とも好ファイトの末KO決着、見応え充分でした。
メインの小原佳太は、強打ジェイ・ソルミアノの先制攻撃を受けながらも、巧みに対処して
4回、左フックのカウンターで倒し、ダメージ深い相手を左アッパーから右ストレートでKO。
正確で強いカウンター、好機での厳しい詰め、いずれも見事でした。
ラフながら角度を変えて攻めてくるソルミアノの攻撃は脅威で、スリルのある試合でしたが、
しっかり迎撃しての鮮やかな倒しっぷり。小原佳太、なかなか役者やな、という感じ(^^)
日本から東洋にステップアップして、今後が楽しみ...と思っていたら、試合後のインタビューでは
亀海喜寛戦を希望する旨を表明しました。
どの程度実現性のある話なのかはさっぱりわかりませんが、最近はフジの興行にも帝拳系の選手が
ちょくちょく出たりもしていますし、その流れの上にある話なのでしょうか。だったら良いなぁ、と思いますが。
ファンの勝手を言えば、後楽園ホールのメインとしてやるのももちろん良いですし、
何なら八重樫、井上の次のアンダーに、ということなら、それも大変有り難いです(^^)
それにしても、小原のコメントは非常に印象的なものでした。
「誤解してほしくないんですが、勝てると思っていません。」
「凄く強くて、世界挑戦を狙っている方なので、でもその合間でもいいので、一戦やってほしいです」
「自己中心的な考え方ですが、自分のキャリアを考えて、やらなければならない相手」
あれほど「男前」なKO勝ちの直後にしては、ずいぶんと謙虚な物言いでした。
好みはそれぞれありましょうが、私なんかは「ホンモノというのは、ホンモノなればこそ、謙虚なんやなぁ」と
非常に好感を持ちました。何とか実現の方向で進めてもらいたいものです。
セミ、というには勿体ないこれも好カード、戸部洋平vs江藤大喜戦は、
両者抜群の体格、リーチを誇る本格派ボクサーファイター同士の真っ向勝負でしたが、
戸部洋平が、過去最高の仕上がり具合で、スピードも切れ味も抜群。
けっして実力的に大差があるわけでもないでしょうが、あらゆる局面において、
常に少しずつ戸部の方が速く、深く、鋭い。
江藤も健闘したもののワンサイドの展開、9回、戸部の右で江藤ダウン、即座にストップでした。
とにかく戸部が素晴らしかった。リングに上がって体つきを一目見た瞬間から、
これはおそらく、相当充実した練習をこなし、最高の状態なのに違いない、と刮目しましたが、
実際動き出したらその通りでした。これまで見た中で最高の戸部洋平だったと思います。
スーパーフェザー級注目の若手、伊藤雅雪はまたも見事なタイミングの右でKO勝ち。
サウスポーの中野和也とダウン応酬でしたが、中野のバランスが前に出る瞬間を何度も捉える、
振りが小さく、最短距離で飛ぶ、当て際の強い右が勝負を決めました。
このクラスは世界王者二人を筆頭に、金子大樹、内藤律樹、仲村正男、尾川堅一など、
ランキングの上から下まで、それぞれに見所のある選手が並びますが、伊藤もその枠内に入る存在です。
待ちの時間が少し長く、その間を埋める部分が課題でしょうが、非常に才能を感じますし、
上手く「部品集め」をしてもらいたいですね。今後が楽しみです。
フジNEXTの放送では、例によってホールのバルコニーに放送ブースを設置して、
女子アナ、千原さん、ゲスト選手という並びで進行してました。今回のゲストは八重樫東。
全試合終了後には、先日のダブル世界戦興行で闘ったロマゴンの無冠戦映像を流し、
八重樫にコメントを求め、対戦への展望を語るという「煽り」を繰り広げていました。
八重樫は謙虚な中にも決意を秘めたコメントをしていましたが、こういうのはなかなか良いですね。
小原佳太の亀海戦希望コメントも同様、やはりボクシングは試合数が少ないだけに、
連続性のある展開は難しいものだったりしますが、可能な限り、こういう方向を目指してもらいたいものです。
ビジネス面、関係者間の調整など、大変な面もありましょうが、その努力の結晶の受け皿として、
最近ボクシングに力を入れているフジの健闘に期待したいところです。
先日はちょっと批判しましたが、今回は試合内容も良く、次への「展開」がふたつ見えたこともあり、
改めて期待を込めて、褒めてみました(^^)
後セミセミの伊藤雅雪君の右の当て勘は凄いですね。内藤リッキ君との対決楽しみです。内山さん達の次の世代に金子君やリッキ君、伊藤君、楽しみ増えますねー。
初めまして。拙いブログですが、気に入っていただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。
亀海陣営の意志はどういうものなんでしょうかね。国内でひとつ「ヤマ」を作って、再び海外進出へ、というきっかけとして悪くない話だと思うんですが。フジのアナウンサーの方は、CSのクラシックファイトの番組なんか見てても、かなり詳しそうですね。実況に関しては、もう少し抑え目にやっていただけると丁度いい、という印象ですが(汗)。
>R35ファンさん
過去の試合もそうですが、今回は相手が相手だけに、改めて関心しました。亀海も、海外での試合経験を経て、相当強くなっていると思うので、このカードは見てみたいですね。最近のスーパーフェザーの充実ぶりは何なんでしょうかね。伊藤は来年の今頃までに、上位と当たることでしょうし、さらなる成長に期待ですね。才能は非常にあると思いますので、それ以外の部分を磨いてほしいところです。