3日に予定されていたが中止になったWBAライトフライ級タイトルマッチについて、JBCが感染経路や安全管理について調査する、とのこと。
当初、京口紘人、タノンサック・シムシー戦は年内にも、大阪で日程を変えて開催される、と報じられましたが、JBCがいったんストップをかけた、と見るべきなのでしょう。
コロナ後、国内初の世界戦となるはずだった試合が、悪い方の注目を集めてしまったわけで、管理者責任を果たさねばならないJBCとしては、改めて試合を行うにしても、無条件でとはいきません。
当然のこと、と思いますが、まずワタナベジムに「報告」させる、というのは...早々に、いろいろと限界を感じてしまいますね。
報告を受けて、その後、何がどうなるものか...「是正勧告」でも出すんですかね。お役所やなあ、としか言いようがありませんが。
感染自体は、どう対策しても防げない場合もある、というのが実際のところでしょうが、今回、王者陣営が万全を期していたかというと、そこに疑問が残る、と見られている部分があるのかもしれません。
細かいところはまでは不明ですが、大まかな話としては、報道陣を集めて公開練習を行っていた、という件でしょうか。
そのあたりに原因、ないしは可能性があり、今後は改善の必要が、という提言をして、それを形として残すための調査なのかもしれません。
好意的に見れば、ひとつの改善ではあるのでしょう。
今後、井岡、田中戦や、伊藤、三代戦など、注目を集める試合が年末までにありますが、報道向けの広報は大事なれど自粛されたし、と言い易くもなるでしょうし。
しかし気になるのがタノンサックの今後です。
年末までは日本に滞在出来るが、それまでに試合が行われなければ、彼の挑戦機会はどうなるものかわかりません。
筋論としては優先的に、彼が京口に挑戦出来るようにするべきなんですが...この世界、道理の通った話にならないことも多いので。
後はアンダーに出る予定だった選手の試合出場機会も、なんとかならんものかと思います。
やはり、興行全体が中止になるというのは、色々と重大です。
JBCと協会は、公開練習の件のみならず、もっと緊密に情報を共有して、試合や行事以外の部分でも、色々と見直さねばならない点を洗い出してほしいですね。
その上で起こった事態であって初めて「仕方ない」と言えるのでしょうから。
今朝、ニュースでちらと見たんですが、コロナの感染者急増を受け、政府は再び、イベントの人数制限を継続し、緩和を先送りするという方向のようですね。
ボクシング界からも感染者が続けて出ていますし、年末までの試合も、制限が厳しかったり、先の中谷戦のような「関係者のみ」だったり(かなり曖昧な話ですが)、文字通りの無観客だったり、ということになってしまうんでしょうか。
個人的に、例年のようになんやかやと、とは行かずとも、密かに「目論んで」いたりもするんですが(何をや)、思惑通りにいかなくなる可能性もありそうです。
ちょっと気が重いです。むー。
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ということで、一曲。
Bruce Springsteen ”I'm Goin' Down“ です。
ただ今回はスポーツ庁のモデルケース的位置づけあり、知らん顔には出来なかったのでしょうか。
いずれにしろタノンサック側は隔離措置までさせられ、我慢の挙げ句何も無しでは気の毒すぎまして、その中で京口くんや陣営は取材入れたりしてこの事態。
ワタナベ会長は以前もコロナ禍で会場内で違反行為してるから叩かれても仕方ないです。
好意的に見ると、今回の件もある意味コロナ禍での興行開催のための(悪い)モデルケースとなる事でしょうかね。
五輪のこともあり、色々大きな話もほの見えるようですが、そちらへの体裁もあるんでしょうね。公開練習については、それ自体が原因かどうかはともかく、普通にやってたのだとしたら驚きです。中谷vsマグラモ戦の緊縮、厳戒ぶりと比べて、あまりにも...と思ってしまいますね。
会長さんの件も、コロナの件についてどう思っているかは人それぞれなれど、ルールがあるのだから守れよ、というだけの話で。子供じゃないんですからね。
まあ、今後への教訓、戒めにしていくしかない件でしたね。かなり手痛いものでしたが。