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さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

望まぬ展開に敵を押し込める 井上尚弥「大敵」ドヘニーを封殺(写真追加)

2024-09-04 19:51:39 | 井上尚弥
ということで有明アリーナから帰って参りました。
取り急ぎ、メインの感想から行きます。


私の席からはよく分からなかった、円筒形のカバーから登場する入場演出で盛り上がる中、登場した井上尚弥、その顔をモニタで見ると、ちょっと表情曇りがち、と見える。
少なくとも東京ドームのときの高揚感は見えない。気になるところ。何か負傷でも抱えていなければいいが、と。


試合が始まり、会場のスタンド席から見下ろしていると、TJドヘニーの肩の位置、背中の大きさが印象的でした。
はっきり、一回り大きく見えました。
しかし初回から、井上がプレスをかけて、ドヘニー左打つも、逆に弾かれる。井上右返し、ドヘニーじりじり後退。




両者手数は少なく、探り合いで終わった感じの初回でしたが、この時点で「ドヘニーはこんな闘い方をしたくてリングに上がったわけではないだろう」と思いました。
体格やパワーが十全に発揮出来るうちに、多少の押し引きはあっても、強打を振りかざし、井上を少しでも怯ませたいと考えていたはずでは、と。

しかしいざ、差し向かいで構えると、攻撃は右ストレートリード上下(強弱の調整あり)を基調にし、防御面では足で外さずに、正対して圧してくる井上相手に、攻めの体勢を取れず、思うように動けない。
その現実が、早速ドヘニーを追い詰めているように見えました。


2回、ドヘニー早くも怖じ気づいた?突然、何も無いのに自分から「本気のクリンチ」に出て、場内がどよめく。
井上、強いワンツー、ツーはボディへ。しかし井上、この辺から少しプレスを緩める。
あまりにきつく圧してしまうと、全然出て来なくなる。それはそれで困るので、ドヘニーに、前に出る余地を与えようという感じ。
井上尚弥ならばこその仕業。ドヘニー、少し打ってくる。

3回、これが長じて、井上がガード締めて止まり加減で、ドヘニーのパンチを受け止める場面もあり。ヒットはほとんどないが。
井上、ロープ背負わせて、左足を内外へと踏み換えてワンツー。余裕ある。
4回、井上、ドヘニーを圧すが、ロープ際から反撃を「許す」。それを敢えて待っている感も?
左を打ってくるドヘニーに、左フックカウンター狙う。ヒットはせず。
ドヘニー、浅いがヒットを取り、この回はドヘニー。

試合後見たスコアシートでは、3、4回がドヘニーに行っていました。4回はともかく、3回もか、と思いましたが、それもアリですかね。

5回、井上は自らロープ際に立つ。しばらく受ける構え。ドヘニーしかし強い攻めがなく、また下がり始める。
ならと井上、打っていく。ワンツー外されるが、後続のパンチをボディへ叩く。
上へのパンチは、元々ボディワーク、上体の振りと「逃がし」が巧いドヘニーが好きには当てさせてくれないが、ボディへのヒットは増えていく。
対するドヘニー、下がりながらの方が手は出る。逆ワンツーなどヒットも。




6回も断続的に井上がボディから攻め上げる。ボディを腕でカバー、上は頭振って外すドヘニーだが、どちらの防御も打ち崩されていく。
ガードを下げて顔を出し、上へのパンチを誘うドヘニーだが、井上は無視してボディを打ち込む。ドヘニーの右ボディにも右ショートでお迎え。
間が空いたら強い右リードが伸びてくる。ボディから巧いフェイント入れて連打しても、ほぼ井上のガードに引っかかる。
攻められてフロンドヘッドロックで逃れようとして頭を抜かれ、ロングの右を打たれる。
やることなすこと、ほぼ全てに厳しい対応をされ、ドヘニー手詰まり。




ラスト、井上が上下の連打。倒しに行っている。ボディが左右とも入ったように見える。
これはフィニッシュ間近か、ドヘニーそろそろ厳しい、まあ保った方か、いや、早々からイモ引いてたんやからこのくらいか...などと思っていた7回早々、試合が終わりました。
井上が数発ボディを打ち込んだところ、ドヘニーが右の腰、少し後ろ側を抑えて苦悶。膝をつく。
最初、キドニーブローを訴えているのかと思ったら違ったようで、レフェリーがすぐに試合を止めました。





試合としては、井上がファイターの防御(足で外さず、腕で防ぐ)と、右ストレートリードの対サウスポーボクシングで立ち、ドヘニーが強打に賭けるという闘い方をする余地が、試合全般を通じてほぼ皆無だった。そういう展開の試合だった、と見えました。
ある意味では、完封というのは違っても、「封殺」ではあった、と。
エンディングの唐突さ、派手なKOでなかったことなどが先に語られがちな試合でしょうが、その点では、これまでの色んな試合と比べても、井上尚弥に対して感じた「さすが」度数は、相変わらず高いままです。

ただ、今回の試合から、今後の話に飛べば、フェザー級転向への適応、対応への展望は、ちょっと見えてこなかったですね。
今回は、井上が相手の弱腰を見て、色々と圧し引きをするレベルの試合でした。
フェザー級で間を詰めた攻防が重なるような試合になった場合、という想定は不可能だった、と言えるでしょう。そこは残念に思いました。
一見して小さく見えた、というのは、ドヘニーがスーパーバンタムのボクサーとしてはやはり規格外というか、異常な部分がある、という他ありませんしね。

あと気になったのは、右リード基調の展開はわかりますが、左のパンチが少なかった。ボディ攻撃の際には出ましたが。上への強打は狙っていなかったような印象もあり。
これが重篤な負傷などでなければいいが、と気になりました。もう次12月、みたいな話をボブ・アラムがしていましたが、内部事情を承知していない独走だとしたら、心配です。


TJドヘニーは、身体の大きさでは「大敵」でしたが、それ以外については、ここ数戦続いたチャンピオン・クラスの相手と比べて、やはり色々不足あり、でしたね。
傍目が勝手なことを、と言われるかもしれませんが、序盤の内に一発勝負をかけないと、井上に見られ、探られ、打たれたあとで、強打の威力が目減りしてから勝負したって、良いようにやられるだけだ、と見ていました。まあ、大方の意見も同じだと思います。
しかし、彼の選択は一端引いて、勝負先送り、というものでした。それは彼我の差だから仕方ない、のでしょうが...。
マーロン・タパレスのような、鋭い抵抗もなく、最後まで自分の狙いを持って闘った粘り強さとは、比べるレベルになかった。残念でした。



まあ、全部引っくるめて言うと「こういう試合もありますよ」となるのですが、やはりスーパースターの宿命というのは厳しいものだ、とも言えるでしょう。
実質、ボディブローによるTKOだと見れば良いし、ドヘニーの負け様が、思っていたのとは違った、ということだけで。
それでも本人、語っていないこともあるでしょうが、色々と問われるし、言わねばならぬことも逆にある。大変だなあと。
昔の中南米のスーパーチャンプあたりなら、相手を腰抜けだ、魂が無いだ、しまいには性差別的な表現まで使って誹って詰って、それでおしまいだったことでしょうが...。


井上の今後については少し触れたとおり、リング上でボブ・アラム大放談?があるなど、色々と賑々しく語られていますね。
年内、12月24日に国内でサム・グッドマンとやり、来年はベガスで大興行だ、東京ドームで中谷潤人だ、エスコンフィールドでもやるとか。
もう、鬼が笑うどころの騒ぎじゃないですが(笑)、どこまでホンマやら、という気もしますが、そういう話が持ち上がり得るだけのスーパースター、それが井上尚弥だということでしょう。
さすがに有明アリーナ平日とか、クリスマスイブとかいうのは、遠足観戦の身には厳しいものがありますが(今回も強行軍でした)、その勇姿から目を離すことは出来ませんね。


※写真追加しました。提供は「ミラーレス機とタブレットと」管理人さんです。いつもありがとうございます。


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8 コメント

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Unknown (R45ファン)
2024-09-04 20:14:32
まあスパーンと倒す展開はなりませんでしたが、何だか良い時のゴロフキン様みたいに見えましたね。結局一撃は今までで一番強いドヘニーを、単なる逃げ腰にしちゃった訳ですからね。出てこさすためにわざとロープ背負ってもなかなか打って来ないとなれば難しい。でも結局あのように決壊させましたからね。あれはアクシデントというより尚弥様の圧やスピードに高い緊張度や体制の不利が重なった結果の腰爆発と見ました。ああならずとも、次くらいにボディで破壊していたでしょう。
ベストな状態だったかは分かりませんが、ネリ戦を踏まえ、今回身体だけならフェザー級以上かもしれないドヘニー相手ならこれも納得の範囲かと。
しかし状態云々で言うと、計量後、一番デリケートであるはずのボクサーに対し、なんでもゲホゲホきつい咳しながら取材していた記者いたとか。それでマスクしてくれと注意もあったそうですね。この記者は追放ものでしょう。アスリートに対する敬意なし。ましてや日本最高の宝に対して全く配慮ない馬鹿者です。
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Unknown (海の猫)
2024-09-04 21:03:21
今回は井上も7kg戻しと最大で、パンチは重そうでしたね。自分は四階席でしたが、パンチ音がはっきり聞こえ、122に上げてから一番だったかもしれません。動きはどうでしょうね。キレもスピードもあるはあるのですが、何かバランスが悪く見えるシーンもあり。

今回盛り上がった試合とは言い難かったですが、終わり方や試合展開以上に井上自身の気持ちの盛り上がりによる気もします。試合展開は比較的静かなものでしたが、井上のもともとのプランとドヘニーの戦い方によるものでそこに文句はないのですが、何か井上が試合に乗り切れていないように見えました。途中打たせていた場面ももらってはないのですが、外し方防ぎ方がやや雑で多少もらってもいいかという感じで。ドヘニーは重いものの、仮想フェザーの選手としてはやはり力不足でした。試合後のコメントで「楽しくなかった」とありましたが、ここ最近の井上はずっと楽しそうに見えないのですよね。なぜかは分かりませんが。

今後のプランに関しては、とにかく井上のモチベーションが上がるものであればもう何でもいいです。ボブ・アラムの来年は米国は、ここ数年毎年聞いてるような(笑)。さすがの自分も騙されなくなってきた、というより前ほど米国リングへの憧れもなく。
中谷戦に関しては、一部の関係者や熱心なボクシングファンとそれ以外での温度差が大きいように思います。まだ階級も違いますし、早くても来年の試合を話題に出すのが早すぎた気が。ボクシング界はこれからあれとこれをクリアしたら実現みたいな話が多く、その多くは実現しない。何度もそれを見ているといい加減うんざりイライラします。関係者は早くから種蒔いて盛り上げたいのでしょうが、ボクシング人気低下の一因になってる気すら。もう次にやってもいい、となってから言ってくれと。
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Unknown (モノクマ)
2024-09-04 22:42:15
前振りで失うものは何もない一撃特攻的な感じを本人も出していたので、序盤からドヘニーが圧力に萎縮して自分からはほぼ手を出さないカウンター狙いのサバイブモードに入ってしまったことは拍子抜けしました。今までのドヘニーを鑑みても本気で勝つなら序盤KO以外はないだろうにと...井上をいざ相手にすると仕方ないのかもしれませんし、今回の井上にそれをしたらカウンターで呆気なく終わった感もありますが笑
ただ、ドヘニーが序盤何度もわざと足を踏んで強打を当てようとしていたのは自分も見ていて不愉快でした。井上が不満そうに見えたり、煽りステップをしたのもサバイブモードに加えて、反則(足踏み)ばかり攻守に使われたことがあったのかなと感じました。レフェリーも見逃してばかりでしたし(井上が直接ドヘニーに文句を言って、ドヘニーが謝ってからは少なくなりました笑)

3,4Rの露骨な受けは勝利への組み立てではなく、レベル差がある相手へよくやるKOへの組み立てのためのものですね。Sバンタムになってからはポイントを捨てたサバイブモードの選手が多く求められる勝ち方からしてやむを得ないですが、個人的には勝利への組み立てのみに終始した試合の方が見ていて楽しいですし、この受けでのポイントどうこうの意見が飛ぶことにつまらないと思ってしまいます。しかし勝負論のある相手がいない(初戦で終わってしまった)のでどうしようもないですね笑

ラスト7Rの腰痛KOは6R最後にドヘニーが後傾だったが故に流れからボディを背中で受けてしまったのが原因かなと感じました。初めは6R最後に背中をアピールしたのはキドニーブローのアピールだったのかと思ってのですが、インタビューを聞くとその時点で腰痛になっていたそうです。スパーリングでボディをガードした階級上の選手の肘を骨折させたみたいな話も聞きますし、過去最重量の井上ならあり得る話なのかなあと笑
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Unknown (月庵)
2024-09-04 22:59:43
ドヘニー視点からしたら、1Rで井上がいつもはやっている威嚇の強打を打ってくれない時点で手詰まり感が漂っていましたね。結局能動的に自分から打って出るのは彼我の能力差を考えれば分の悪い博打に他ならず、前戦のように井上が攻め逸ってくれるか自分が倒した相手のように一瞬の集中を欠いて一発に賭ける状況が成立しうるものでなければ、自分から攻めることは初めから想定の埒外だったのでしょう。
しかしその結果、さうぽんさんがおっしゃる通り最も望まない展開……純然たる技術比べ・忍耐比べになってしまった。そうなってはドヘニーには万に一つの勝ち目もないです。スペクタクルな試合とは言い難い試合だったのは事実ですが、前戦のような『間違い』が起きる可能性を徹底的に排除することに重きを置き、まだエンジンを蒸し切るに至らない、誰が見ても余力残しと見えた状況で相手を実質TKOに追い込んでしまうのは井上尚弥ならではの仕業である、と見ました。

ただ、その余力残しの状態で終わらせてしまえる程度には彼我の実力差が歴然としてあったわけで、ドキュメンタリー見ていてもこの試合に向けてのモチベーションづくりに相当苦労しただろうことは感じられました。自らジムで衆人環視の中集中トレを行うよう提案したのも、大黒柱たる自分が手を抜くなど許されない、という環境に自らを置かなければ本当の意味でトレーニングに全身全霊を傾けることが出来ないと感じたからなのでしょう。試合後に精神的な意味で少し休みを長く取りたい、と語ったのもそうやって極めて意識的にモチベーションを高め気を張り詰めさせるのを自らに強いていたから、と見ることが出来ると思います。
「挑戦という意味ではフェザーに上げるしかない」という発言も、自らの肉体が許すなら今すぐにでも上げて挑戦者という立場に戻りたいという本音を覗かせたものだと私は思いました。ただ、井上は明らかにドネアを反面教師にしているので、準備不足のままフェザーに上げるという選択はあり得ない。そのあたりのジレンマがあるのでしょうね。
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Unknown (Neo)
2024-09-05 07:22:13
井上の調子自体は、足がよく動いていてそれなりに良かったというか、自身のボクシングの原点に帰ろうとしてたように見えました。ただしまだ上体のフレーム感にズレがあってアジャスト仕切れていないようには見え、それも含めてこのクラスで年3試合考えているのかなという風に感じました。ドヘニーは井上に先に先にケアされてしまって思うように展開を組み立てられない中、有効打にはなりませんでしたが、足を使ってからのボディへの奇襲、左右の変則フェイントからの奇襲などやれることはやっていたように見えました。後ろ重心は機能しませんでしたのでちょっとアレですが、体格と強打と経験を踏まえると、嫌な感じはドネア1と質的に似ていると感じました。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-09-05 22:37:44
>R45ファンさん

あーなるほど、腑に落ちますね、その例え。コンスタントに試合をすればこういうことも起こり得る、という感じがします。
最後は負傷で終わり、嘘では無かったんでしょうが、あれがなくとも7回で終わらせていたでしょうね。同感です。
なんか、今回敢えて重くしてリングに上がった、みたいな話ですね。井上尚弥ともなれば私の考える常識は通じない、とわかってはいても、世界完全統一王座のタイトルマッチでそんなことを...ちょっと凄すぎるなあ、と改めて思ったりもしました。
その取材の話は知りませんでしたが、確かに困った話ですね。コロナは毎日ニュースでやらなくなっただけで、最近よく身近でも聞きますしね。


>海の猫さん

コミッションから転級勧告?が出る幅の増え方で、ええのかね、と(笑)。ただボディブローの威力はいつも以上だったかも。バランスに関しては左の数が少なく、右からの攻撃が多く、一方通行やなー、とぼんやり思いつつ見てました。何が原因かよくわかりませんが。重篤な話なら年内もう1試合とか言わないと思うんですが、軽い痛み、なのかも知れず。何も無ければ幸いですが。
その辺、怪物と言われても人間のやることですからね。仕方ないと思います。前回が大きな器で相手がアレで、大盛り上がり(過ぎ)でしたから、その落差はどうしても。サッカーでチャンピオンズリーグの大試合のあと、スペインの片田舎でアウェー戦となると、メッシやロナウドのような選手でもメンタルコントロールに苦しむ、とか聞いたことがありますが、それと似たようなものですかね。
ただ、言われる「外し方防ぎ方」の面は確かに気になりました。楽しそうに見えない、のはやはり全体的に軽やかさを諦めて、効率を求めているところ、動き自体にそういう印象を持ってしまうのかなあ、と漠然と思いますが...。
あの「大放談」はまあ、現実味のある話とない話がごっちゃですんで、選り分けて聞かないと駄目ですね。そりゃモラレスバレラマルケスと揃っていた頃なら、井上と組んでベガスの大会場で、というのもあり得たでしょうが、今は違いますんで。今やレオ・サンタクルス程度のスターもいないんですから。無理だと思います。
先を見据えた話題の出し方は、確かに。言えるときに言えることは全部言うとけ、みたいな、雑な印象です。で、肝心の、芯食った話はなかなか出て来ない。そりゃ盛り上がりませんよね。私なんかはもう綺麗さっぱり諦めてますから、別に良いんですけど(嘆)。


>モノクマさん

あー、どう言ってたかどうかはよく知らないんですが、他に行く道ないやろう、と思ってたんで、私もその辺、同感です。
行けないから行かない、では単に当たり前の話でしかない。それでどうやって井上に勝つんだろうか、と。
足踏みは目に入ってきましたが、あーやっとるな、という。他にやることあるやろう、と。その辺は冷めてましたね。
井上の足の踏み替えは面白かったですね。あの辺はまだまだ気が若い、という見方で良いのでしょうか。
3回4回は、正直見ていて楽しいものではなく、本人も心楽しからず、でもしょうがない、という感じでしょうか。強者の宿命かもしれません。正直、そんなレベルに世界とつく試合を闘ってほしくはないんですが。
他でも例に挙げられていますが、ドネアvsバーネット戦に似た結末ではありましたね。体重の激しい増減が原因かは何とも言えませんが、井上のボディ攻撃が厳しいことは要因でしたね。衝撃が腰に来たという。スパーでそんな怖い話がありますか。いやはや。


>月庵さん

うーん、そういう構えでしたかねー。どちらを選んでも分が悪いことに変わりはない、なら勝負しろと思うのは傍目の勝手ではありますが。結経、僅かな、かすかな勝機を虱潰しにされてしまうだけの話だろうに、と思ってしまいますね。
今回は、井上の側に前回の反省、というものが大きくあったように思います。ただ、そのはずが、徐々にプレスを緩めて打たせて引き寄せる、という行程が入ったことで、試合としては良いものにはなり得ない、とわかってもしまいました。この辺で私は、見ていてがっかりした気持ちになりましたね。こういうレベルの試合を見たくはないなあ、と。ドヘニーは井上と比べて劣る選手ではあっても、闘い方ひとつで試合そのものを本来ある高みに上げることは出来るはずでした。しかしそれをしなかったし、その選択が「勝ち目」に繋がるかというとそうでもなかった。挙げ句に負傷ですからね。あらゆる意味で残念なことでした。
井上の心境、転級についての考え、仰る通りではないかと思います。王者、強者の苦悩でもありましょうね。


>Neoさん

今回、試みとして最大限に体重を戻した、という話で、いわばテスト走行していたようなものなんでしょうね。それを世界タイトルマッチの本番でやるか、という。井上尚弥ならでは、と思うしかありませんね。
ドヘニーの闘い方は、井上に勝つ可能性を自ら下げたあとの抵抗、という風に見えてしまいました。5回以降は全部井上に対応されて、6回には仕留められる寸前でしたから、ドネアとは多少違う話かなあ、と思います。しかし初回からああだった以上、それを前提にすれば、精一杯闘ってはいた、のでしょうね。
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Unknown (NB)
2024-09-06 06:08:48
ちょっとこの試合はかなり難しく感じました、さうぽんさんの考察で少し解れました、ありがとうございます!

デカくて柔らかくて引いて、手を出せない(まだ見せない?)相手と戦うのは難しいですね。あそこから倒しに行ってどうなっていたか…。見たかったですが、ちょっとあまりにもドヘニーが見せてないので気持ち悪さはあります(笑)左ストもシャープでしたからね…

井上考えていたら、ついデービスは何でこんなデカい相手ばかり圧倒的に勝てるのか見まくってますが、1番思うのはブロックがとても固くて上手いなと感じます。タンクそのものですね(笑)

そういう意図も今回井上には見え、ちょっと…不安は感じましたが、とても重要になりますね。
でも良く頑張ってくれた、と率直に思いました。

よく初KO負けからボクシング崩れるケース聞きますが、初めて倒されるのも似たようなものじゃないですか?見えないパンチ喰ったわけですからね。そう考えても今回難しい試合だったし、今から更に険しい道だと思いました。やってくれるでしょうが!
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-09-06 20:20:21
>NBさん

私の書いたものがそれほどのものとはとても思いませんが(笑)。体格でまさりパワーに賭けないと、という相手が早々に引いたことは、最初はちょっと不気味と取るべきか、と思ったんですがすぐにそうでもないと感じました。
井上はドヘニーに対し、傍目の我々、井上ファンの立場での心配とは違い、さほど脅威を感じていないんだろうなあ、と見ながら思っていました。そして、そういう心境にある自分を戒めつつ闘っているんだろうと。実際、強みがないかというと違うわけですし。でもドヘニー、あんな感じで終わりましたからね。残念ですね。
なるほど、KO負けの経験はボクサーにとって重いものでしょうが、ダウンもそのひとつ手前の大ごとですよね。相手の出方のみならず、それも込みで考えれば、傍目の思うとおりにいかない部分があったとて、仕方なしでしょうね。
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