なんやかや言うているうちにもう明日、長谷川穂積の試合です。
もっと早く、プレビューめいたことを書こうと思っていたんですが、相手の実力もそんなではないか．．．と
なんとなく思い込んでいて、あれこれ忙しいこともあり、ずるずる放置していました。
しかしようやくYoutubeで動画探してみたら、何試合かありまして、へーと思ってあれこれと
飛び飛びに見ていると、ありゃ、これは案外．．．と思うところもあり。
取り急ぎ、カルロス・ルイス・マチュカの直近３試合、動画貼ってみました。
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まず２０１４年１０月１０日、ルイス・ペレスとの対戦。４回ＫＯ勝ち。
紅白のトランクスがルイス。ペレスは黒か紺か。
相手はローカル選手らしく、BoxRecでは１戦１勝と記載。おそらく記録が漏れ落ちているのでしょう。
この試合、BoxRecでは８回戦となっていますが、ＴＶ画面は６回戦となっています。
カルロス・ルイスはジャブから入り、ワンツー×２というか、４連打というか、よくわかりませんが、
積極的に打っていく。ペレスはスイッチしたりするがあまり意味無く、攻め込まれる。
４回、右から左の返しでダウン、ＫＯ。実力差が顕著な試合。
続いて翌月、２０１４年１１月２１日、フランシスコ・ロホに１０回判定負け。
赤基調に白のラインがルイス。
両者よく打ち合う。序盤はルイスがストレート中心に優勢も、ロホが反撃。
ロホの右クロス（ボラードってやつですか）、左フックなども好打。なかなかの好ファイト。
後半、ルイスがジャブやワンツーで突き放せず、攻め込まれた印象があり、２－１で敗戦。
直近の試合は間隔が開いて今年、２０１５年９月１８日、アルゼンチンに遠征。
ラウル・センテノに１０回判定勝ち。青トランクスがルイス。
アルゼンチンの会場の雰囲気もあって、静かな試合に見えるが、徐々にルイスが良さを出す。
ジャブを中心に左がよく出るし、ストレート中心の連打で攻め、８回にはボディ打ちでダウンを奪う。
敵地で判定勝ちは立派。
どうでもいいけど、なんでアルゼンチンの選手がこんな「ブラジル・カラー」のトランクスを
履いてるんでしょうか。
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ということでざっと見た印象ですが、ジャブ、右ストレートのワンツーで相手を突き放すのが基本。
３、４連打の後続もよく出る。ストレート中心の攻めから、返しの左フックもなかなか良い。
リズムは割と単調。攻めは正面からで、多彩さはそんなに感じない。
防御は高い構えだが、少し甘いところもあり。ロホ戦ではアウトサイドからのパンチを防ぎきれず、
好打されて失点している。手を出して相手を下がらせているうちはいいが、攻められた時の反応、
立ち位置の設定に繊細さがない。自分が下がる展開になったときに問題がありそう。
率直に言って、この選手が内山高志に挑むとか、三浦の再起戦の相手とか、さらにいうなら
内藤や伊藤が世界ランク上昇を狙って闘うとかいうなら、充分攻略可能、と言って済みます。
全体的に見て、良さがある反面、まだ未成熟な段階にある、不備もはっきり見える選手です。
しかし、この選手が良い体調で、体格を生かして前に出てきて、距離の維持を意識したジャブを多く出し、
ストレートで突き放しつつ攻めてきたら、相対的に小柄な長谷川にとり、一定以上の脅威にはなりうる。
何試合か見て、そういう予感もします。
なまじ、経験が少々不足しているように見える分、半ば捨て身というか、居直って来られたら、
面倒な展開になりうるかも、というか。
長谷川が冷静かつ好調で、うまくサイドに出て外し、カウンターを決めて捌き、好打から切り込み、
という流れになれば問題ないでしょうが、そこに何らかの「し損ない」があったら、
この選手が一気呵成につけ込んでくる、そういう怖さはあるように思います。
１２７ポンドという契約体重が、双方にとってどう出るか、ということも含め、
戦績や経歴、さらにいうなら試合決定の過程から、そんなに脅威ではない、という
当初の勝手な思い込みほど、楽な相手じゃないな、と動画を見て思い直したような次第です。
長谷川は前回ほどの重傷ではないにせよ、コンディション調整に若干の不安を語っているようです。
調整の難しい時期でもあるでしょう。
なんとか良いコンディションで、丁寧に外して、経験やスピード、攻防の切り替えや、機動力でまさる部分を
しっかり見せて欲しいですね。
ということで明日は会場で観戦です。年末怒濤の観戦ラッシュ、いよいよスタートです（＾＾）
